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6月米FOMC、景気見通し悪化もQE3カードは温存=議事録

[ワシントン 11日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は11日、6月19―20日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を公表した。6月FOMCでは「ツイストオペ」の延長を決定した。議事録は、景気を下支えする措置として、国債の追加買い入れを選択肢と考えているものの、実施のコンセンサスが形成されるには経済情勢がさらに悪化する必要があることを示唆した。

7月11日、米連邦準備理事会(FRB)が公表した6月19―20日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録から、FRBが景気の下支えに向け国債追加買い入れの選択肢を残しつつも、経済状況がさらに悪化しない限りメンバーの総意を得ることは困難な可能性が浮き彫りとなった。写真はワシントンのFRBビルで6月撮影(2012年 ロイター/Yuri Gripas)

6月FOMCは、政策金利を少なくとも2014年末までゼロ近辺に据え置く方針を再確認。当初6月末が期限となっていた「ツイストオペ」を年末まで延長し、経済回復支援に向け金融緩和策を継続する方針を示した。

議事録によると、数人のメンバーが、最近の経済の弱まりを受け、大胆な政策対応が十分正当化されると主張したが、そうした考えは大勢でなかった。

「複数のメンバーから、景気回復の勢いが鈍り、見通しに対する下振れリスクが明らかに顕著となった場合、もしくはインフレ率が委員会の長期目標である2%を継続的に下回る公算が大きいと判断された場合、追加の政策措置を講じることが正当化され得るとの指摘があった」という。

議事録発表を受け、株価は直後に下げ幅を拡大。市場では、量的緩和第3弾(QE3)をめぐって一部投資家が期待していたような確証は得られなかったとの声が聞かれた。

コモンウエルス・フォーリン・エクスチェンジ(ワシントン)の首席市場アナリスト、オマー・エシナー氏は「FRBが過去と比較してQE3に近づいたことを示す明確な手掛かりは得られなかった。経済見通しについても非常に慎重で、QE3への扉は依然開いているものの、今回の議事録からは切迫感はまったくうかがえない」と述べた。

<世界的な景気減速>

第1・四半期の国内総生産(GDP)は1.9%成長にとどまった。第2・四半期はさらに減速するとの見方が多い。

雇用情勢もさえない。第2・四半期の雇用の伸びは月平均7万5000人で、第1・四半期の22万6000人と比べると減速感が否めない。一般的に失業率の改善に必要とされる12万5000人程度の伸びも下回っている。6月の失業率は8.2%で5月から横ばいとなっている。

6月FOMCに合わせて発表された経済見通しでは、成長予想が下方修正された。2012年の見通しは1.9─2.4%。当初予想は2.4─2.9%だった。

見通し悪化の背景には、欧州の銀行や債券市場がユーロ圏債務危機の打撃を受けていること、中国などの主要新興国に景気減速の兆候が見られることがある。

6月の米雇用統計発表後にロイターが実施したプライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)への調査では、QE3が実施される確率は70%と、6月FOMC後の調査の50%から上昇した。

議事録は、経済予測について、11人の委員が「ツイストオペ」の延長を想定し、2人は国債の追加買い入れを想定して立てた、としている。

「ツイストオペ」延長を決定したものの、多くの委員が効果を疑問視していたという。また、一部の委員は長期国債買い入れが米国債市場に与える影響に懸念を示した。

議事録は「期間長めの国債買い入れを継続させることで、将来的に国債市場の機能が低下し、意図していた政策効果が損なわれる恐れがある、との指摘が一部メンバーからあった」とした上で、「しかし、全体としては、そうしたリスクは現時点で低いとみられ、期待される利点の方が大きいとの見方が大勢だった」ことを明らかにした。

議事録によるとFRB幹部だけでなく、スタッフもGDP予測を下方修正した。2014年まで失業率を低下させるほど景気は拡大しないとみている。

透明性向上に向け、経済予測についてのコンセンサス予想の公表を検討していることも明らかになった。バーナンキ議長が、コミュニケーション小委員会に検討を指示したとしている。

バーナンキ議長は来週、半年に1度の金融政策に関する議会証言を行う予定。今月初めに発表された米雇用統計を見て政策スタンスが変わったか、金融市場はその手掛かりを議長の発言から探ろうとしている。

*内容を追加して再送します。

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