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IMF、2013・14年の世界成長見通し引き下げ 新興国の減速響く

[ワシントン 9日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は9日、最新の世界経済見通し(WEO)を公表し、2013年の世界経済の成長率予想を前回4月時点の3.3%から3.1%に引き下げた。14年についても前回の4.0%から3.8%に下方修正した。新興国の成長減速やユーロ圏の景気後退の長期化が理由とした。

7月9日、IMFは最新の世界経済見通しを公表し、2013年の世界経済の成長率予想を前回4月時点の3.3%から3.1%に引き下げた。写真は2012年10月、東京で(2013年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

米国の金融緩和縮小によって資金の流れが反転し、新興国の成長が妨げられた場合、世界経済の成長率は一段と減速する可能性があるとも指摘した。

IMFは日本について、大規模な金融緩和が信頼感や民間需要を下支えしているとして、13年の成長率予想を1.6%から2%に引き上げた。14年は1.2%と予想した。同時に、日本が構造改革を実現できなかった場合、投資家の信認が失墜する恐れがあるとし、安倍晋三首相が掲げる経済政策「アベノミクス」は世界経済へのリスクになり得ると指摘した。

今回見通しでは、これまで成長をけん引してきた新興国の見通し悪化が全体の重しとなった。

IMFは新興国・途上国の13年成長率予想を5%に引き下げ、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)各国の見通しを軒並み下方修正した。

中国の2013年の成長率見通しは7.8%とし、前回から0.3ポイント下方修正した。「新興国の成長減速が長期化するリスクが高まった」とし、国内における生産能力の制約や信用の伸び鈍化、国外のぜい弱な状況による影響が長引いていることが原因と分析した。

とりわけ世界第2位の経済大国である中国が内需主導での成長に移行する中、中国の成長鈍化に伴うリスクは大きいと指摘。さらに、中国経済の鈍化は商品輸出国に打撃を与える可能性があるとした。

IMFの首席エコノミスト、オリビエ・ブランシャール氏は、BRICSは何年にもわたり高成長を続けた後、減速しつつあると語った。

そのうえで、成長の伸びが鈍化しているにもかかわらず、インフレ率が低下していないことは、BRICSの成長が潜在成長率に近づきつつある可能性を示唆しているとし、「これには重要な意味合いがある。新興市場国の成長は依然高水準にとどまるだろうが、危機前の水準を著しく下回る可能性がある」との見解を示した。

最近の金融市場の変動については、新興国の成長鈍化や米連邦準備理事会(FRB)の債券買い入れ縮小開始時期をめぐる不透明感を受けた一時的な反応との見方を示した。その上で、不安定な状況が続いた場合、成長見通しは一段と悪化する恐れがあるとした。

IMFは世界の成長見通し引き下げについて、ユーロ圏の景気後退の深刻さを過小評価していたとしたほか、米国が成長を妨げる歳出削減に踏み切るとは想定していなかったと説明した。

13年のユーロ圏成長率はマイナス0.6%とし、年内は景気後退が続くと予想した。14年は0.9%のプラス成長に転じる見通しとしている。

米国に関しても今年の成長率予想を1.7%に下方修正。歳出削減の影響が続く中、ホワイトハウスが前日に示した予想よりも悲観的な見通しとなった。

一方、13年の英成長率見通しは0.9%に引き上げた。

IMF調査局のトーマス・ヘルブリング局長は、見通しは引き上げられたものの、英国の成長は引き続き弱い伸びにとどまるとの見解を示した。

内容を追加しました)

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