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焦点:日銀は次回会合で金融政策維持へ、市場急変なら追加策も

6月11日、日銀は14、15日に開く金融政策決定会合で、欧州危機による不安定な市場動向や世界・日本経済への影響を慎重に点検する。写真は3月撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 11日 ロイター] 日銀は14、15日に開く金融政策決定会合で、欧州危機による不安定な市場動向や世界・日本経済への影響を慎重に点検する。海外経済の先行き不透明感は増しているが、国内は堅調な内需を中心に景気回復シナリオは崩れていないとみており、現行の金融政策を維持し、これまで累次の緩和措置の効果を見極める。

ただ、17日のギリシャ再選挙などへの思惑で円高・株安が急激に進行すれば、流動性供給や追加措置で市場安定に万全を期す構えで、ギリギリまで政策判断を詰める。

ギリシャの再選挙や、スペインの不良債権問題など、欧州危機の深刻化で国際金融市場はリスクに敏感な展開が続いている。ここにきて、中国が意表を突いた利下げに動くなど、中国経済のさらなる減速懸念も意識されており、円高・株安や世界経済の不透明感が日本経済の重しになっている。

ただ、日銀は日本経済の下振れリスクを注視しつつも、足元では東日本大震災からの復興需要や個人消費など堅調な内需を中心に底堅い動きを続けているとみており、2012年度前半に緩やかな回復経路に復帰するという基本シナリオは崩れていないと判断しているようだ。

2月と4月に資産買入基金による計20兆円の国債買い増しなどを決定しており、これまでの累次の金融緩和の累積効果が今後、顕在化してくるとみている。

また、来年6月末までに基金の残高を70兆円まで増やす方針で、国債などの買い入れが市場の需給に影響を与えるとともに、他の資産への投資を促す効果も期待している。このため日銀は、「毎月金融緩和を強化している途上にある」(白川方明総裁、4日都内での講演)としており、現段階での残高目標引き上げによる追加緩和には慎重とみられる。

もっとも、深刻化する欧州危機を巡っては、欧州当局の対応をにらみ市場が一喜一憂を繰り返す不安定な状況が続いている。9日にユーロ圏の財務相がスペインに最大1000億ユーロ(約10兆円)の支援を行うことで合意したことを受け、11日の東京市場では円高・株安が一服。しかし、決定会合直後の17日に行われるギリシャ再選挙で反緊縮派が勝利すれば、同国の債務不履行(デフォルト)やユーロ離脱懸念が高まり、他のユーロ諸国に飛び火しかねない。

日銀は、欧州を発火点として円高・株安が急進すれば、日本経済の下振れ懸念が高まるとして、資金の大量供給や基金拡充による追加の緩和措置など、市場安定化にあらゆる手段を講じる考えだ。

(ロイターニュース 伊藤純夫 竹本能文;編集 石田仁志)

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