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ドル96.71円と3年7カ月ぶり高値、海外ファンド勢の買いが主因

[東京 12日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の96円後半。日銀の追加緩和が4月の新体制初の決定会合を待たずに前倒しで打ち出されるとの思惑が強まり、海外マクロ系ファンドを中心にドルが買い進まれ、一時96.71円と2009年8月以来の水準に達した。

3月12日、正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の96円後半。先月撮影(2013年 ロイター/Shohei Miyano)

この日は、中曽、岩田・日銀副総裁候補が参院の議院運営委員会で所信表明と質疑が行われたが、市場は反応薄だった。

円が全面安となった午前の取引で、ドルは一時96.71円と2009年8月以来3年7カ月ぶり高値をつけた。ユーロ/円は126.03円と約1カ月ぶり高値、豪ドル/円は99.56円と2008年8月以来の高値を付けた。ドル/円、クロス円とも高値では利食いに押されたが、底堅さを保った。

円売りの背景は日銀が早期の追加緩和に乗り出すとの思惑が広がったこと。

日経新聞は12日付の電子版で、政府が次期日銀総裁の候補者に指名した黒田東彦・アジア開発銀行(ADB)総裁が、3月20日の就任後速やかに臨時会合を開いて緩和策を打ち出す可能性を示唆したと報じたことと手掛かりに、マクロ系ファンドを中心とする短期筋が円売りを仕掛けたという。

黒田氏は11日の所信表明後の質疑で、総裁就任後、追加緩和を打ち出す時期については「スピード感が重要で早急に具体的措置を審議して決定したいが、具体的日程や内容に触れるのは難しい」と述べるにとどめている。

<海外主導の円売り>

市場では、「きょう(円売りの)新規材料が出たわけではないが、とにかくマクロ系のファンドが大玉で円売りをしていた」(外銀)という。9時過ぎに本邦実需勢のドル売りが散見されたものの、「マクロ系の買いに圧倒されて、売りが引っ込んだ」(同)という。円売りを続ける海外短期筋の間では、日本の長期金利低下に伴って、大手機関投資家が外債購入を再開させるとの予想が広がっているという。

昨年11月半ばから始まった円安について「7―8割は海外勢が作り上げたものだとみている」と野村証券・金融市場調査部のチーフ為替ストラテジスト、池田雄之輔氏はいう。その根拠の一つとして、78円から96円までドル/円相場の上昇を時間帯別に分解すると、東京勢の参加が活発な東京時間(日本時間:午前7時―午後8時)が約5%にとどまるのに対し、海外時間が約15%という明確なコントラストを示すと、同氏は指摘する。

<日銀議事要旨、副総裁候補発言>

日銀は2月の金融政策決定会合議事要旨を公表した。その中で、複数の委員が、国債の年限延長なら基金と輪番の統合が選択肢との認識を示した。また、何人かの委員は、追加緩和の選択肢として、付利引き下げ、国債年限延長、リスク性資産増額があるとの見解を明らかにした。

一方、一人の委員は、緩和が行き過ぎるとバブル懸念が生じるが、適切に対処することが可能であるとした。

政府が次期日銀副総裁の候補者に指名した岩田規久男・学習院大教授は12日、参院の議院運営委員会で行った所信表明で、安倍晋三政権が掲げる金融政策、財政政策、成長戦略の「3本の矢」は日本経済に好循環をもたらす適切な組み合わせだとの見解を示した。

また、政府が長期国債を買っていけば2年以内に物価2%に達するとしたうえで、今の段階でリスク性資産に踏み込まなくてもいいと思うが、排除はしない、とした。

また、物価だけで賃金が上がらないと困るというのはその通り、と述べた。

(ロイターニュース 森 佳子)

ドル/円JPY=   ユーロ/ドルEUR=  ユーロ/円EURJPY=

正午現在     96.61/63  1.3027/31  125.86/90

午前9時現在   96.63/65  1.3031/35  125.93/97

NY午後5時  96.28/30  1.3045/46  125.63/67

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