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ヘッジファンドが再び仏国債に照準、経済政策に懸念

[ロンドン 29日 ロイター] ヘッジファンドの間で再びフランス国債を売る動きが出ている。フランス政府は、景気支援のため、公共支出の拡大を計画しているが、政策の効果は乏しいのではないかとの見方が浮上している。

4月29日、ヘッジファンドの間で再びフランス国債を売る動きが出ている。写真は昨年12月、パリで撮影(2013年 ロイター/Jacky Naegelen)

ヘッジファンドは以前にもフランス国債の売りを仕掛けたが、欧州中央銀行(ECB)が国債買い入れ策を発表したことを受けて、10年債利回りは、その後大幅に低下(価格は上昇)している。

ただ、オランド大統領の支持率は近年の大統領としては過去最低を記録。3月の失業保険申請は過去最悪となっており、一部のファンドは再び国債利回りが上昇するのではないかとみている。

グゲンハイム・インベストメンツ(スイス)のフィリペ・グゲンハイム最高経営責任者(CEO)は「欧州で最も興味深いのはフランスだ。フランスのリスクはまだ大幅に過小評価されている」と述べた。

同社は最近、先物を使って、ドイツ国債をロングに、フランス国債をショートにするポジションを組んだという。

マークイットのデータによると、先週のフランス国債の貸し出しは前月比17%増の540億ドル。担保として国債が貸し出されている可能性もあるが、空売り用に国債が貸し出されている可能性もある。

貸し出しの水準は2012年春を大幅に下回っているが、ヘッジファンドは市場の動きを先取りすることがあり、注目が集まっている。

ドイツ国債の貸し出しは前月比0.4%減、スペイン国債は同2.7%減。

イタリア国債は55%増と、ヘッジファンドの標的になっている可能性がある。

<信用不安再燃との見方も>

欧州諸国の間では、歳出削減を進める動きが広がっているが、フランスは歳出拡大を通じた景気支援を目指している。

市場では過去1年、同国の政策の成否をめぐって、フランス国債を売る動きが浮上しては消えている。

ただ、フランス経済の先行きは厳しそうだ。

ロイターのエコノミスト調査によると、第1・四半期の経済成長率はマイナス0.2%の見通し。ドイツの見通しはプラス0.3%だ。

昨年のフランスの財政赤字は国内総生産(GDP)比4.8%。ドイツは小幅な黒字を計上した。

ノステル・キャピタルのマネジングディレクター、ペドロ・デ・ノローニャ氏も先月、フランス10年国債をショートに、ドイツ国債をロングにした。

同氏は顧客向けのリポートで「フランスは欧州連合(EU)の次の問題地域になる」と指摘。「フランス財政は、経済への理解が乏しい大統領の下で圧迫されている。遅かれ早かれ、フランス国債の市場価格は南欧国債に近づくことになるだろう」と述べた。

アームストロング・インベストメント・マネジャーズのパトリック・アームストロング最高投資責任者(CIO)も、フランス10年国債をショートにしている。

同氏はフランス国債利回りが4%に上昇する可能性があると予想。「まだ視界には入っていないようだが、信用不安は再燃するだろう」と述べた。

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