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3月機械受注は過去最大の伸び、4─6月減少見通しも明るい兆し

[東京 17日 ロイター] 内閣府が17日に発表した3月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は2カ月連続で増加、伸び率は比較可能な2005年4月以降で過去最大となった。

5月17日、内閣府が発表した3月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は、前月比14.2%増の7931億円となった。川崎市で昨年10月撮影(2013年 ロイター/Toru Hanai)

製造業、非製造業ともに大型案件が増え、年度末要因に加え円安による企業活動の活発化が奏功した可能性がある。外需も5割近い増加となり、多数の大型案件が押し上げた。この結果、1─3月は前期比ほぼ横ばいとなり、1年ぶりに下げ止まり感が出ている。4─6月見通しは前期比減少だが、年初から徐々に伸びが改善しているほか、製造業では増加傾向に転じつつあることから、内閣府では明るい兆しもあるととらえている。

<大型案件20件、幅広く押し上げ>

3月の機械受注を大きく押し上げたのは、大型案件の増加だった。受注総額全体でみると、100億円以上の案件が20件にのぼる。内閣府では「年度末にかけて徐々に案件が出てくる季節パターンがあることや、外需の伸びには円安の影響もあるかもしれない」と分析している。

うち、船舶・電力を除く国内民需は、大型案件が3件あり、ロイター事前予測(2.8%)を大きく上回る14.2%となった。2、3月と2カ月連続で増加、増加幅も広がってきた。受注額は7931億円で、08年10月ごろの水準に戻った。

製造業は前月比13.3%増。弱い動きが続いてきた製造業だが、2カ月連続で増加した。石油製品や一般機械、造船業からの受注が押し上げた。非製造業は同14.3%増、金融・保険業、情報サービス業などが押し上げた。

民需には入らないが、官公需は2カ月連続で15%の高い伸び。年度末要因や大型補正の効果などもあり、拡大を続けている。

さらに外需は3月前月比が52%の伸び。大型案件が7件あるほか、中型案件も大きく増えている。受注額は1兆円を超えた。円安による競争力回復も寄与している可能性がみてとれる。

この結果、1─3月の民需(船舶・電力除く)は、前期比0.0%減とほぼ横ばいとなった。昨年4─6月以降、減少が続いてきたが、減少幅は徐々に縮小しようやく下げ止まってきた。外需も11.4%増と2桁増だった。

<4─6月見通し減少も上振れの余地、設備投資回復は年後半との見方>

一方、今回発表された4─6月見通しは前期比1.5%減と、増加には転じていない。1─3月に大型案件が多かった反動減の可能性が高い。3月ににかけて改善傾向にあること、製造業の見通しが0.8%増と産業機械や工作機械を中心にわずかながらも増加見通しとなっていることから、内閣府ではそれほど悲観していないもよう。3月が高い伸びとなったことにより、4、5、6月各月で4.9%の減少を続けても前期比横ばいを達成できる。このため、4─6月が増加に転じる可能性も否定できない。

機械受注からみた今後の設備投資動向について、農林中金総研・主席研究員の 南武志氏は「設備投資の増勢が強まるには輸出が増加し続ける必要がある。海外経済の回復傾向の高まりや円安効果で輸出数量の増加傾向が強まるのは13年半ば以降と想定すると、設備投資も先行き徐々に強まっていくことが期待される」とみている。

一方で、市場では先行きを楽観視するのは時期尚早との声も出ている。SMBC日興証券のチーフエコノミスト、牧野潤一氏は、予想を上振れたのは3月決算期末による予算消化などの効果があったためと分析し、設備投資は当面、弱めに推移すると予想している。「米経済はやや減速しており、輸出は反動が出る可能性がある。円安効果もこれからだ。継続的に輸出や生産が増加する見通しが立つことが企業が設備投資に踏み出すための条件であり、それを見極めるにはもう少し時間が必要だとみている」(牧野氏)という。

(ロイターニュース 中川泉;編集 田中志保)

*内容を追加して再送します。

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