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アングル:シンガポールのテマセク、中国の銀行への投資見直しも

[シンガポール 3日 ロイター] - 中国経済が過去20年余りで最低の成長率となる見通しが強まる中、シンガポールの政府系投資機関テマセク・ホールディングスTEM.ULには、中国の銀行に対する大規模なエクスポージャーを見直す圧力が強まると予想されている。

テマセクは、2012年以降だけでも中国工商銀行1398.HKに約24億ドルをつぎ込むなど、過去数年間に中国の大手銀行に多額の投資を行ってきた。

しかし今や中国の銀行は、信用収縮と不良債権で厳しい局面に直面している。先月は、中国人民銀行がリスクの大きな融資を取り締まるため資金供給を絞り、短期金利が急騰した。

テマセクが今週発表する3月末までの年次報告書では、中国をめぐる戦略がより明確になる見通し。銀行に対する投資を縮小するか、改革後の回復を見据えて中国の経済・銀行の変革を忍耐強く見守るか、難しい選択を迫られる。

テマセクの2012年3月期のポートフォリオ総額1980億シンガポールドル(1565億米ドル)のうち、中国は5分の1以上を占めている。

クレディ・スイスのアジアの金融機関のエクイティ・リサーチの責任者、サンジェイ・ジェイン氏は「中国は、銀行だけでなく経済全体で多くの構造問題を抱えている。経済改革が実施され、消費や民間部門、サービス部門主導の持続可能な成長が実現するまで、中期的に銀行に積極的になるのは困難だ」と述べた。

テマセクは、2008年の世界的金融危機では欧米大手銀への投資で痛手を負った。しかし新興国市場の成長の波に乗れるとの見方から、金融危機前は約40%だった銀行の投資ポートフォリオ比率を31%で維持した。

短期市場は混乱したものの、中国銀行601988.SS、中国建設銀行601939.SS、中国工商銀行601398.SS、中国農業銀行601288.SSの4大国有銀行は、中小銀行に比べて問題を克服できる公算が大きい。

バークレイズ・ウェルス・アンド・インベストメント・マネジメントの投資ストラテジスト、ウェリアン・ウィラント氏は「銀行セクターの中でも、大手銀行は少なくとも流動性への耐性はある。資本状況もより健全なので、一定の保護が確保されていると言える」と述べた。

テマセクは、シンガポール・テレコミュニケーションズSTEL.SIなどディフェンシブ銘柄へのエクスポージャーが中国の銀行不振による影響を相殺している。

CIMBのエコノミスト、ソン・セン・ウン氏によると、年次報告では、2013年3月期のポートフォリオが少なくとも8.6%増加し、過去最高の2150億シンガポールドルに拡大したことが明らかにされる見通し。欧米諸国の低迷にもかかわらず、先進国への投資を有望視している理由も明かされる可能性がある。

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