[ニューヨーク 7日 ロイター] - 7日終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇して主要6通貨に対するドル指数.DXYが約1カ月ぶりの高値を付けた。11月の米貿易赤字が約4年ぶりの低水準となり、エコノミストが昨年第4・四半期の米国内総生産(GDP)成長率の予想値を上方修正する見通しとなったことが手掛かりだった。
ドル指数は一時、12月3日以来の高値である80.946を付けた後、終盤は0.23%高の80.840。
終盤のドル/円は0.28%高の104.53円。ユーロ/ドルは一時1.3656ドルまで上昇した後、終盤は0.08%安の1.3615ドル。
ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア・マーケット・アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「今日の貿易収支によって、投資家は(6日に発表された)失望を誘う非製造業の統計を無視しやすくなり、今年の成長率が速まるとの期待が強まった」と述べた。
ただ、ハト派の米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は7日、景気の足取りは引き続き弱く、量的緩和は「段階的な」縮小にとどめるべきだとの見解を示した。
ユーロは12月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)速報値が、欧州中央銀行(ECB)に直ちに追加的な金融緩和策を迫るほど低くはないと受け止められたことが上昇要因となった。
ユーロ圏ではこのほか、11月のドイツ小売売上高と雇用統計が予想を上回った上、アイルランドの国債発行が成功を収めて国際支援を受けた国々に対する楽観論が広がった。
終盤のユーロはスイスフランに対して0.45%高の1.2374フランと、昨年10月以来の高値を付けた。スイスフランは対ドルでも下落した。7日発表のデータで、12月にスイス国立銀行(中央銀行)の外貨準備が減少したことが示され、同行が定めたスイスフランの上限である1ユーロ=1.20フランが突破される圧力が弱まったと受け止められた。
シティFXのG10ストラテジスト、バレンティン・マリノフ氏は「スイスフランは過剰評価されたままなので、さらに下落余地があると見ている」と述べた。
カナダドルは弱い経済指標の発表を受けて幅広い通貨に対して売られた。
ドル/円 終値 104.59/61
始値 104.44/45
前営業日終値 104.21/23
ユーロ/ドル 終値 1.3615/17
始値 1.3637/38
前営業日終値 1.3627/29
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