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カナダ中銀、100bp利上げ 物価対応に「一段の引き締め必要」

[オタワ 13日 ロイター] - カナダ銀行(BOC、中央銀行)は13日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を100ベーシスポイント(bp)引き上げ、2.5%とした。100bpの幅での利上げは1998年以来初めて。中銀はインフレは「一段と高く持続的」になっているとし、さらなる利上げが必要との見解を示した。

カナダ銀行(BOC、中央銀行)は13日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を100ベーシスポイント(bp)引き上げ、2.5%とした。100bpの幅での利上げは1998年以来初めて。トロントで2013年1月撮影(2022年 ロイター/Mark Blinch)

中銀は「経済には明らかに需要超過が存在している。インフレ率が高水準にあり裾野が広がっていることに加え、高インフレが長く続くと予想する企業や消費者が増えている。こうしたこと踏まえ、政策決定委員会は利上げを前倒しして進めることを決定した」と表明。「金利はさらに上昇する必要がある」とした。

マックレム中銀総裁は、リセッション(景気後退)を回避すると同時に、将来的に一段と大きな利上げを実施する必要性に迫られないよう、利上げを前倒しして実施したと説明。「引き締めサイクルの前倒しは、景気のソフトランディング(軟着陸)につながる傾向がある」と述べた。

総裁は決定会合後の記者会見で「一段と力強く対応する用意があるとの姿勢をこれまでも示してきたが、今回の決定は一段と力強いものだった」とし、「一回の決定で100bpの利上げを実施するのは極めて異例だが、これは現在の例外的な状況を反映したものだ」と述べた。

中銀は6月の会合で50bpの利上げを決定。50bpの幅での利上げは2回連続だった。エコノミストは今回の利上げ幅は75bpと予想していた。

米連邦準備理事会(FRB)は6月に75bpの利上げを実施したが、主要7カ国(G7)の中で現在の利上げサイクルで100bpの利上げに踏み切るのはカナダが初めて。

マネックス・カナダのマーケットアナリスト、ジェイ・ザオ・ムレー氏は「今回の利上げはFRBの動きから乖離するという意味で重要だった」とし、米国との金利差が改善され、為替レートを通した外部からの物価上昇圧力が軽減する可能性があるとの見方を示した。

TDセキュリティーズのチーフ・カナダ・ストラテジスト アンドリュー・ケルビン氏は、カナダ中銀は明らかにに後手に回っていたとし、「今回の利上げは完全に正当化される」と指摘。中銀も認識している通り、金利は一段と上昇する必要があると述べた。

中銀はまた、短期的なインフレ見通しを大幅に引き上げ、今年第2、3・四半期のインフレ率は平均8%程度になるとの予想を示した。2022全体では平均7.2%、23年末には3%近辺に低下し、24年末には目標の2%に戻るとした。

カナダ統計局が先月発表した5月の消費者物価指数(CPI)前年比上昇率は7.7%と、1983年1月以来約40年ぶりの大幅上昇を記録している。

一方、中銀は住宅市場では「急激な減速」が見られているとし、減速は今年から来年にかけて続くと予想。

経済成長率については、22年は3.5%、23年は1.8%になると予想。「高インフレと金融引き締めによる消費と家計支出への影響」が成長鈍化の主な要因になるとした。ただ、中銀の基調的な予測に基づくと、カナダ経済は向こう3年間は景気後退(リセッション)に陥らず、景気のソフトランディング(軟着陸)は可能とした。

マックレム総裁は新型コロナウイルス感染から回復したばかり。今回の政策決定会合にはリモートで参加した。

大幅利上げを受け、カナダドルは対米ドルで一時0.5%上昇した。

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