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カナダの追加利上げ余地、中立金利よりコア物価が適切な判断基準か

[トロント 14日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)があとどれだけ政策金利を引き上げるかを考える上では、中銀が非常に丹念に推計した「中立金利」よりも、基調的なコア物価上昇率の動向がより適切な判断基準になりそうだ――。エコノミストの間から、こうした見方が出ている。

 カナダ銀行(中央銀行)があとどれだけ政策金利を引き上げるかを考える上では、中銀が非常に丹念に推計した「中立金利」よりも、基調的なコア物価上昇率の動向がより適切な判断基準になりそうだ――。写真はオタワのカナダ銀ビル。2017年5月撮影(2022年 ロイター/Chris Wattie)

中立金利は景気に対して刺激的でも抑制的でもない金利水準を指す。カナダ中銀は先週、政策金利を3.25%に引き上げ、自身が推計した中立金利を2─3%上回る水準に設定した。カナダの政策金利としては14年ぶりの高さだ。

ただエコノミストによると、中立金利は短期的に過小に見積もられる恐れがある。

デジャルダンのマクロ戦略責任者ロイス・メンデス氏は「今の環境で中立金利をピンポイントで突き止めるのは、目隠しをして動く標的を射撃しようとするようなものだ。現実的に見て、中銀は経済がより強いストレスのサインを発した後でしか、政策金利が引き締め的な領域に入ったと知ることはできない」と指摘した。

カナダ中銀が定義する中立金利は実質中立金利に2%の物価上昇率を加えた水準だが、問題は実際の物価上昇率がもはや2%とかけ離れた伸びになっていることにある。これはカナダだけの現象ではない。何人かの米連邦準備理事会(FRB)当局者も、現在の状況においては米国の中立金利は推計値より高くても不思議ではないと発言している。

中立金利の考え方に欠点があることはカナダ中銀も認めている。ロジャース上級副総裁は8日、「われわれに中立金利を提示してくれる魔法の公式のたぐいは存在しない」と語った。

カナダの総合ベースの消費者物価指数(CPI)前年比上昇率は7月が7.6%。中銀が重視する3種類のコアCPI上昇率はいずれも5%以上だった。中銀が7月に公表した直近見通しでは、2024年末まで物価上昇率は目標の2%より高い伸びが続くという。

こうした中でBMOキャピタル・マーケッツのチーフエコノミスト、ダグ・ポーター氏はノートに「インフレを完全に抑え込むためには、通常は利上げによって短期金利をコア物価上昇率より高い水準に持っていくことが不可欠だ」と記した。

短期金融市場もより引き締め的な金利水準が必要との見方に同意しており、中銀が向こう数カ月で約75ベーシスポイント(bp)の追加利上げに動くと想定している。

スコシアバンクの資本市場経済責任者デレク・ホルト氏は「政策金利のピークに関しては多大な不確実性がある。せいぜい頑張って推測できるのは、それが4%に迫る辺り、もしくは4%をやや超える地点であろうということだ」と述べた。

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