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アングル:インフレ退治を一手に担うカナダ中銀、政府の拡張的政策継続で

 カナダ銀行(中央銀行)は積極的な金融引き締めで約40年ぶりの物価上昇を抑え込もうとしているが、政府の拡張的な財政政策が高インフレの要因の一つとなっている可能性があり、インフレ退治の仕事はもはや中銀だけの肩にのしかかる状況だとエコノミストは指摘する。写真は2017年5月、オタワの中銀前で撮影(2022年 ロイター/Chris Wattie)

[トロント 6日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)は積極的な金融引き締めで約40年ぶりの物価上昇を抑え込もうとしているが、政府の拡張的な財政政策が高インフレの要因の一つとなっている可能性があり、インフレ退治の仕事はもはや中銀だけの肩にのしかかる状況だとエコノミストは指摘する。

新型コロナウイルス禍でカナダ政府は財政出動によって苦境にあえぐ個人や企業を支援し、中銀は利下げや債券買い入れによる金融緩和を実施した。双方とも需要不足の穴埋めを狙って行動した。

経済がコロナ禍から立ち直った今、今度は需要ではなく供給の不足が大きな課題になり、5月のインフレ率を7.7%まで押し上げた主な要因となった。

中銀の元総裁で法律事務所ベネットジョーンズのシニアアドバイザー、デービッド・ドッジ氏は「政府が唯一できることは、支出を少し抑えて需要低下に貢献することだ」と指摘。政府は将来的な支出計画を発表しているが、先送りすることで実際に貢献できるとした。

4日に公表された中銀調査では、カナダ人の23%が高水準の政府支出がインフレ抑制を難しくしている主因の一つと考えていることが明らかになった。3カ月前の19%から増えた。もっと大きな原因としては、サプライチェーン(供給網)の問題やコロナ禍の継続が挙げられた。

フリーランド財務相は先月、インフレ高進で高騰する国民の生活費を軽減することに重点を置いた89億カナダドル(68億米ドル)の財政出動策の概要を示した。

キャピタル・エコノミクスのカナダ担当シニアエコノミスト、スティーブン・ブラウン氏は、「政府支出の水準は恒久的にコロナ禍前より高くとどまるかのようだ」と指摘した。

BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、サル・グアティエリ氏は「中銀と政府はコロナ禍から抜け出すための刺激策で結束したように、今度はインフレを引き起こしている超過需要の圧力を抑えるために刺激とは逆方向で行動する必要がある」と強調した。

(Fergal Smith記者)

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