October 27, 2014 / 7:57 AM / in 5 years

キヤノンが通期営業益を上方修正、円安影響除けば予想下振れ

[東京 27日 ロイター] - キャノン(7751.T)は27日、2014年12月期の連結営業利益予想を上方修正したと発表した。円安進行が寄与する。ただ、デジタルカメラの不振などから売上高予想は下方修正。想定為替を変更した影響を除けば、営業利益も従来予想を下回る見込みで、円安頼みの構図は鮮明。

 10月27日、キャノンは2014年12月期の連結営業利益予想を上方修正したが、想定為替レート変更の影響を除けば従来予想を下回る見込みで、円安頼みの構図が浮き彫りになった。東京で7月撮影(2014年 ロイター/Yuya Shino)

事業構造の転換に向けて、新規事業投資の費用がかさんだことも利益を圧迫した。

営業利益予想は前年比9.7%増の3700億円(従来予想は3650億円)に上方修正した。ロイタースターマイン調査によるアナリスト20人の予測平均3727億円にほぼ並んだ。当期純利益予想は2500億円(従来予想2400億円)に上方修正した。

足元の円安進行で10―12月期の想定為替レートは、ドルを108円(従来想定100円)に、ユーロを137円(同135円)に、それぞれ見直した。この変更による営業利益予想への影響額は158億円で、今回の上方修正額の50億円を上回る。

通期の連結売上高予想は前年比0.2%増の3兆7400億円(従来予想は3兆7800億円)に下方修正。想定レート変更の影響額は430億円で、これを除けば前年実績(3兆7314億円)も下回る。欧州、新興国、日本などの経済が足踏み状態で、デジカメ、事務機器とも販売計画を見直した。

<カメラの台数減止まらず>

通期のカメラ販売計画は、レンズ交換式を650万台(従来計画700万台/前年同期765万台)に下方修正。欧州・日本の回復の遅れを織り込んだ。コンパクトカメラは従来計画の950万台(前年同期1320万台)を据え置いた。

記者会見した田中稔三副社長は、スマートフォン市場の拡大で台数減が続くコンパクトカメラについて「シナリオ通りにハイエンドにシフトして台数が減っている。底打ちはまだ1―2年先になるだろう」と述べた。レンズ交換式カメラの販売台数は2年連続で前年を下回る見込みだが「今年から来年くらいで底打ちすると思う」と語った。

<新規事業への投資かさむ>

7―9月期の売上高は前年比4.5%減の8722億円、営業利益は同20.7%減の718億円だった。円安による営業利益の押し上げ効果は114億円にのぼったが、新規事業への投資がかさんで利益を圧迫した。

売上減を円安が支える構図も限界が見えている。来期以降、主力の一眼レフ販売も「かつてのような20%成長はない」(田中副社長)見通しで、カメラと事務機に依存した体質の転換が課題。新規事業投資は、医療機器のほか、1)ナノインプリントと呼ばれる次世代半導体露光装置、2)ネットワーク監視カメラ、3)MR(Mixed Reality 複合現実)技術――などを軸に、成長事業の育成を急ぐ。

*内容を追加しました。

村井令二 編集:宮崎大、田中志保

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