February 12, 2019 / 7:22 AM / 6 days ago

焦点:キャッシュ選好が裏目に、相場一変で収益機会失う投資家

[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米金融市場では昨年末、株式や債券などの相場が低迷した上に米中通商紛争や米政治の混乱、米連邦準備理事会(FRB)の利上げなどが重なったため、マネー・マーケット・ファンド(MMF)など安全性の高いキャッシュ同等資産に大量の資金が流入した。

2月11日、米金融市場では昨年末、株式や債券などの相場が低迷した上に米中通商紛争や米政治の混乱、米連邦準備理事会(FRB)の利上げなどが重なったため、マネー・マーケット・ファンド(MMF)など安全性の高いキャッシュ同等資産に大量の資金が流入した。写真は各国紙幣。フランクフルトで2017年5月撮影(2019年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

しかし年が明けるとS&P総合500種指数が1月として2015年以来の大幅な上昇を記録し、ジャンク(投資不適格級)債も月間で7年ぶりの高いリターンを達成するなど流れが一変。キャッシュへの資金配分を増やした投資家は利益獲得のチャンスをみすみす取り逃した格好だ。

米株式市場は昨年末、ネット通販最大手アマゾン(AMZN.O)などそれまで上昇していたハイテク大手5社「FAANG」の株価が相場全体につられる形で下落。ジャンク債のリターンも年末に大幅なマイナスとなった。

FRBの度重なる利上げが重しになっていた米国債は年末に逃避的な買いが入り、かろうじてプラス圏となった。

金融市場が全般的にさえない動きとなる中、投資家にとって資金の配分先はキャッシュしかなかった。

キャッシュに投資して得られる金利は足元で2%程度にすぎない。しかし昨年は世界金融危機後で初めてインフレ率を上回り、FRBが利上げに着手した3年前の0%近くから上がった。

データ集計会社アイマネーネットによると、キャッシュと同等とされるMMFの運用資産は1月初旬に3兆0300億ドル近くと、2010年3月以来で最大となり、その後もこれに近い水準を維持している。

ペイデン・アンド・ライゲルのシニア・ポートフォリオ・マネジャー、ジェームズ・サルニ氏は「今のところキャッシュを選好している。キャッシュでかなり妥当なリターンを手に入れることができる」と述べた。

ただ、1月にはキャッシュ投資によって支払う対価がいつになく顕著となった。FRBが利上げを停止する態勢にあることが明確になったためだ。

FRBのハト派姿勢転換を好感してS&P総合500種は1月中に7.9%上がり、上昇率がMMFの平均リターンを6%近く上回った。ジャンク債のリターンも4.6%に達した。

インベスコのグローバル・マーケット・ストラテジスト、クリスティナ・フーパー氏はキャッシュへの大量の資金流入について、「長期運用の投資家は自分で自分の首を絞めているかもしれない」と懸念を示した。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の短期ポートフォリオマネジメント部門を率いるジェローム・シュナイダー氏は「MMFは安全だが低い利回りを受けれることになり、コストを伴う」と指摘。「(長期投資家は)あまりにも長く安全運転に徹する傾向がある」と述べた。

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