[ロンドン 25日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)デジタル通貨研究所の穆長春所長は25日、リテール型の中央銀行デジタル通貨は中国で広く利用されているモバイル決済の重要な補完的役割を果たす可能性があるとの見解を明らかにした。
穆氏は国際決済銀行のセミナーで、リテール決済システムのバックアップのために中銀がリテール決済向けのデジタル通貨サービスを提供する必要があると述べた。
アント・グループのアリペイ(支付宝)やテンセント(騰訊)傘下のウィーチャットペイ(微信支付)などの決済サービスは中国の主要な金融インフラになったと述べた。
その上で中銀が将来的にデジタル通貨を発行する際にはこれに取って代わるのではなく共存する形になると予想した。
「紙幣や電子財布が消えることはない。リテール型中銀デジタル通貨の発行プロセスは市場志向のアプローチだ。リテール決済システムにおいてこれらは共存し協力していくことになるだろう」と語った。
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