[27日 ロイター] - 難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を支援する活動として2年前に話題を呼んだ「アイス・バケツ・チャレンジ」は、世界中で2億2000万ドルの寄付金を集めたが、それがALSに関わる遺伝子を解明する研究に役立ったことが分かった。研究者らは治療法の開発につながればと期待している。
ALS協会は25日の声明で、遺伝性ALSの大がかりな研究にこの資金を提供し、NEK1という新たな遺伝子を突き止めたと発表。マサチューセッツ大学メディカル・スクールのジョン・ランダース氏は「世界の研究者による協力が可能となり、重要な発見に結びついた。ALSに対する大勢の人々の思いが実を結んだ最たる例だ」との声明を出した。研究チームには11カ国の研究者が参加した。
研究成果は今週の科学誌「ネイチャー・ジェネティクス」に掲載された。遺伝子発見のニュースを受けて「アイス・バケツ・チャレンジ」に再び注目が集まり、27日にはツイッターのトレンディング・トピックで上位に入った。
アイス・バケツ・チャレンジは、知人から指名されると氷水をかぶってその動画を投稿したり、支援団体に寄付をしたりする活動。ブッシュ前米大統領や米歌手テイラー・スイフト、タレントのキム・カーダシアンら著名人も参加し、氷水をかぶる動画を4億人以上が視聴した。
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