[ヒューストン 7日 ロイター] - 米石油大手シェブロン(CVX.N)は7日公表した気候変動に関する報告書で、温暖化ガス排出量削減目標を設定し、役員報酬および一般社員の賞与と連動させる計画を明らかにした。
米石油大手で報酬連動型の温暖化ガス削減目標を打ち出したのは同社が初めて。同社を含む石油大手に対しては、気候変動問題に対応するよう投資家からの圧力が強まっている。
シェブロンの削減目標は石油生産に関するもので、生産量に占めるメタンやフレアガスの排出量比率を2023年までに16年水準比で25─30%削減することを目指す。約4万5000人の社員の賞与を決定する評価基準に同目標が追加されるという。
ただ、投資家団体「アズ・ユー・ソー」の幹部は、シェブロンは会社全体の二酸化炭素(CO2)排出量削減に取り組んでいないため、気候安定化や投資家にとってのリスク低減につながらないと批判した。
同業の英BP(BP.L)や仏トタル(TOTF.PA)は既に短期のCO2削減目標を設定。英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル(RDSa.L)は12月に役員報酬連動型の温暖化ガス排出量削減目標を2020年に導入する計画を発表している。シェルの目標は「Scope3」と呼ばれる間接的な排出量も含まれている。