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訂正:コラム:安邦保険の騒動、中国「M&A狂騒曲」の最終楽章か
June 14, 2017 / 9:22 AM / 6 months ago

訂正:コラム:安邦保険の騒動、中国「M&A狂騒曲」の最終楽章か

Quentin Webb

Chairman of Anbang Insurance Group Wu Xiaohui attends the China Development Forum in Beijing, China, March 18, 2017. REUTERS/Thomas Peter/Files

[香港 14日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 安邦保険集団[ANBANG.UL]を巡る顛末は、中国のM&A(買収・合併)狂騒曲の最終楽章かもしれない。

同社は13日遅く、個人的理由で呉小暉会長が職務を遂行できなくなったと発表した。

米紙ニューヨーク・タイムズと中国経済誌「財経」は関係筋の話を引用し、会長が当局に拘束されたと報道した。

本土企業に政治が絡むと、何が起きているかの解釈は常に一筋縄ではいかない。

しかし今回の出来事は、中国政府が国内企業による派手な外国企業買収にうんざりしていることを示す新たな兆候と読み取ることもできる。

さまざまな要因が絡んでいる可能性がある。まず規制当局は、高利回り投資商品で高成長を続けてきた国内保険会社の取り締まりを強化している。

中国保険監督管理委員会(保監会)は先月、安邦保険傘下の安邦人寿保険が規制逃れを図り、「市場の秩序を乱した」として、新規商品の販売申請を3カ月禁止する制裁を科した。

安邦人寿に限らず、一部の保険会社は上場企業の株式を取得する資金を調達するために高利回りの商品を販売しており、当局の怒りを買っている。

2つ目の要因は、秋に最高指導部が大幅に入れ替わる5年に一度の中国共産党大会を控えていること。

習近平国家主席が求心力の強化を目指すと見込みだが、それに伴い、権力闘争が生じる可能性がある。

安邦保険には上層部とのつながりがあり、鄧小平元最高指導者(訂正)の家族や陳毅元帥の息子の陳小魯氏などとも近い。

こうしたつながりが資産(プラス)なのか負債(マイナス)なのかは現段階では不明だ。

安邦保険の実の所有者を巡り、有力経済誌「財新」と論争になったことも呉会長に影響したかもしれない。

3つ目に、昨年の中国企業による外国企業買収額が過去最高の2200億ドル(発表ベース)に上ったことを受け、特に大型案件や目立つ案件を中心に、外国企業買収に対する中国政府の視線がきつくなったことが挙げられる。

政府は企業が「トロフィー資産」に大金を費やしたり、資本逃避の隠れ蓑に使ったり、政府を当惑させるような事態に追い込んだりすることを望んでいない。

この意味で、安邦保険以上に目立つ存在はなかなかいない。

例えば同社はトランプ米大統領の娘婿、クシュナー大統領上級顧問が以前に所有していた米不動産会社クシュナーと、ニューヨークタワーの再開発について協議したりしている。

呉会長にとって、今回の騒動がささいなことで終わる可能性もまだ残っている。

2015年に一時連絡を絶った中国の大手投資会社、復星集団の郭広昌会長は、当局への協力後、職場に復帰し、今もなお同社を率いている。

また今後、中国企業による外国企業買収攻勢に完全にストップがかかることはあり得ない。ただ今回の出来事を受け、中国の財界では警戒感が強まりそうだ。

●背景となるニュース

*安邦保険は13日遅く、個人的理由で呉小暉会長が職務を遂行できなくなったと発表した。会長の仕事は他の経営幹部が担当し、業務は通常通り行われているとした。

*中国誌「財経」(電子版)は同日、事情に詳しい複数の関係筋の話として呉会長が当局に連行されたと報じたが、記事はその後削除された。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにロイターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。

*原文の訂正により11段落目の「国家主席」を「最高指導者」に訂正します。

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