March 24, 2018 / 12:03 AM / a month ago

焦点:中国の銀行に光明か、不良債権処理加速が利益に恩恵

[北京/上海 22日 ロイター] - 中国の銀行は今年、資金調達を拡大しながら不良債権をより迅速に処理し、利益の伸びが高まりそうだ。

 3月22日、中国の銀行は今年、資金調達を拡大しながら不良債権をより迅速に処理し、利益の伸びが高まりそうだ。写真は、中国農業銀行。北京で2016年8月撮影(2018年 ロイター/Thomas Peter)

来週は、4大国有銀行の中国工商銀行(ICBC)(1398.HK)(601398.SS)、中国建設銀行(0939.HK)(601939.SS)、中国農業銀行(601288.SS)(1288.HK)、中国銀行(601988.SS)(3988.HK)が2017年決算を発表する。

トムソン・ロイターがまとめたアナリストの4大銀行の17年増益率予想は2.4─4.9%となっている。交銀国際(BOCOMインターナショナル)のアナリスト、ジャクリン・ワン氏は「17年の銀行セクターの全般的な利益の伸びは緩やかだった。しかし融資コストの低下と利ざや拡大を背景に増益ペースは加速するだろう」と述べた。

17年の中国の新規銀行融資総額は過去最高の13兆5300億元(2兆1400億ドル)を記録し、今年も融資は着実に増える見通し。力強い経済成長が借り入れブームを後押ししているほか、シャドーバンキング(影の銀行)に対する政府の締め付け強化で銀行が一部の貸出債権をバランスシートに戻さざるを得なくなった面もある。

一方、ノムラのアナリストチームは最近のリポートで大手行の純利ざやが既に「底を打ちつつある」ようにみえると指摘した上で、今年は前年比5ベーシスポイント(bp)拡大して2.18%となり、引当金計上前営業利益の伸びを9%に高めると予想した。

政府が国内消費を促進しているため、家計部門の借り入れ需要は堅調を維持しそうだ。

<引当金の負担軽減>

銀行の投資家にとっては、資金調達と不良債権処理の継続が重要な要素だろう。

政府が金融リスクと影の銀行の取り締まりをさらに進める中で、多くの銀行は簿外の貸出債権をバランスシートに戻さなければならないという制約を抱えながら資本バッファーの水準維持を迫られているため、新規の資金調達は不可欠になる。

年初からこれまで中国本土上場銀行が発表した公募と私募の資金調達計画の総額は約4000億元(633億4000万ドル)に上ったことが、ロイターが申請状況を分析して分かった。上海、深セン両取引所における新規株式公開(IPO)の承認を待っているのは14行だ。

今年資本増強の先陣を切ったのは農業銀行で、私募形式のA株売り出しとしては中国銀行業界最大となる1000億元の調達計画を明らかにした。

農業銀行の資本バッファーは規制面の最低基準を上回っているが、4大銀行の中では最も少ない。

銀行に加わる重圧を和らげる材料になりそうなのは、最近実施された貸倒引当金の負担軽減措置だ。当局は今月、商業銀行が不良債権に対して計上する引当金の比率を150%から最低で120%にまで引き下げた。

国泰君安証券の試算では、この比率が120%まで下がると銀行全体の純利益は17年の水準に比べて1兆元、率にして57%も増加する可能性がある。ムーディーズのアナリスト、ユリア・ワン氏は「ローン金利変更や減損費用安定化が、今年の大手行の収益力にかかる圧力を緩和する役に立つ」と話した。

(Shu Zhang、Engen Tham記者)

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