[シンガポール 21日 ロイター] - 中国の電力会社や貿易会社は、2年に及んだオーストラリア産石炭の輸入規制が先月の一部解除に続き一段と緩和される兆しが見えたことから、2月に買い付けを拡大した。
中国政府は1月上旬、鉄鋼大手の宝武鋼鉄集団と電力会社3社から成る政府系企業4社に豪産石炭の輸入を許可し、2020年終盤に導入した非公式な輸入規制を一部緩和。中国は、新型コロナウイルス禍などの問題で2国関係が悪化したことを受け規制を導入していた。
リフィニティブと調査会社ケプラーの船舶追跡データによると、2月積み豪産石炭を中国向けに輸送する船舶が少なくとも15隻あり、約140万トンが積まれている。
中国国営電力会社のシニアトレーダーによると、3月積みでさらに100万トン以上の一般炭が予約されているという。
中国商務省の報道官は16日の記者会見で、豪産石炭の輸入は通常の商業活動で、自動輸入許可制度で取引業者の申請を処理していると述べた。それぞれの企業がニーズや技術、市場状況に基づき石炭輸入について判断すべきだとした。
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