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コラム

コラム:減税が下支えする中国個人消費、減速は時間の問題か

[香港 4日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国は景気に強い逆風が吹き付けているが、減税や不動産価格上昇が支えとなり、スポーツ用品や家電製品などの販売が着実に増えている。しかしこうした支援材料がなければ小売業者は危機感を抱くだろう。中国の個人消費は、見掛けほど好調ではない。

9月4日、中国は景気に強い逆風が吹き付けているが、減税や不動産価格上昇が支えとなり、スポーツ用品や家電製品などの販売が着実に増えている。上海で7月撮影(2019年 ロイター)

消費者は「縁の下の力持ち」として中国を景気悪化から救ってきた。米国と通商紛争が起きても、景気減速懸念が広がっても、消費者は買い物を止めなかった。政府統計によると、今年上半期の国民1人当たりの消費は名目ベースで前年同期比7.5%増加し、消費財の小売売上高は8.4%増えた。

中国の個人消費の好調は国内外の小売業者の業績を押し上げている。例えば米宝飾品大手ティファニーTIF.Nは第2・四半期に中国での利益が2桁の伸びを記録。家電のハイアール・スマート・ホーム600690.SSは上半期の営業収入が9%強増え、電子商取引大手アリババBABA.Nは4─6月期の売上高の伸び率が40%強に達した。

しかし、こうした数字は見かけ倒しかもしれない。

個人消費の増加は詰まる所、上半期に名目ベースで8.8%の伸びを示した可処分所得の増加に由来している。可処分所得の増加を支えたのは個人所得減税で、政府推計によると減税策により政府の歳入は3080億元(約4兆5000億円)減った。ガベカル・ドラゴノミクスのエルナン・キュイ氏の推計によると、可処分所得の伸びのうち1.6%ポイントが減税の効果。キュイ氏によると、さらに上半期の消費のうち0.8%ポイント分は住宅の値上がりが寄与したという。

消費者がいずれ悪材料の影響を感じるようになるのは間違いない。追加の支援策がなければ消費者は勢いをかなり鈍らせるかもしれない。上期の経済成長の60%を消費に依存している経済にとっては不安だ。

中国の消費減速は企業業績にとっても重しになるだろう。例えば「KFC」などのファストフードレストランを展開するヤム・チャイナYUMC.Nは先の決算発表時、成長が鈍るかもしれないと警告を発した。アップルAAPL.Oなど、既に中国での販売が鈍り、対中制裁関税の影響が予想される米企業の被る痛みはもっと大きいかもしれない。

●背景となるニュース

* 中国国務院(内閣に相当)は1日、インフラプロジェクトや地方開発計画への投資拡大などを通じて景気支援を強化する方針を明らかにした。財政、金融、通貨政策をより効果的に融合するとともに、資本市場改革を深化させ、金融セクターの開放を一段と進める。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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