August 2, 2019 / 7:31 AM / 21 days ago

コラム:中国の債務問題、家計部門が次の震源地か

[香港 31日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 次に新聞の見出しに踊る中国の債務問題は、家計部門の話だろう。

7月31日、次に新聞の見出しに踊る中国の債務問題は、家計部門の話だろう。写真は2018年10月、北京の商業地区で撮影(2019年 ロイター/Thomas Peter)

不良債権に対する懸念はこれまで企業セクターに集中してきたが、一般の家庭でも目を見張るペースで負債が膨らんでいる。他の経済主体に時おりもたつきが見られる中、消費を担う家計部門は成長のけん引役として当てにならないかもしれない。

中国の負債問題は長い間、実質的に企業の問題だった。国際決済銀行(BIS)によると、中国が抱える負債全体の約60%にあたる20兆ドル(約2170兆円)近くが、金融を除いた企業部門によるものだ。米国の場合、この割合は30%程度だ。

これを家計部門が急速に追い上げている。格付け会社フィッチ・レーティングスによると、中国では昨年、企業債務が減少する一方、家計の負債は18%以上増加した。クレジットカードや、その他消費者ローンの借り入れ増加が特に目立つ。

この拡大ペースは持続可能に見えない。家計の負債は、昨年末時点で国内総生産(GDP)の53%に達した。新興国の平均40%より高く、富裕国の平均72%までは行かないものの、わずか5年前の33%から急増している。特に直近は、前年同期比の伸び率が名目GDP成長率の約2倍となった。

懸念されるのは、負債の増加に伴って金利上昇が重荷となり、自動車やスマートフォン、そして余暇に回す資金的余裕がなくなることだ。クレディスイスのアナリストは昨年、債務返済費用を計算に入れれば、実質可処分所得の伸びが止まった可能性があるという試算を出した。

短期的な脅威はさておき、この長期トレンドは中国の主要な成長の源泉を脅かすものだ。巨大な家計債務があると、経済が将来揺らいだ時に、人々は支出をカットするため、ショックが増幅しかねない。

中国の政策当局者は長年、経済を不安定な輸出や持続可能でない投資から、内需へとリバランスさせようとしてきた。

それは一定の成功を収めた。消費は昨年、GDP成長の75%超に貢献した。しかし、もし家計が今のペースで負債を増やし続ければ、次の景気後退が来たときに、国を下支えすることはできないだろう。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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