[東京 2日 ロイター] - 政府は2日、2016年版の防衛白書を閣議で了承した。東シナ海の尖閣諸島(中国名:釣魚島)周辺で中国軍との緊張が高まった最近の事例などを紹介し、昨年よりも同国の海洋進出への批判を強める内容となった。
政府は白書の中で、今年6月に中国軍艦が尖閣諸島の接続水域を航行したり、軍用機が南下した事案に言及。約12年ぶりに同国軍艦が鹿児島県沖の日本領海に侵入したことも指摘した。
さらに南シナ海で中国が人工島を造成していることにも触れた上で、中国による海洋進出の動き全般について「自らの一方的な主張を妥協なく実現しようとする姿勢を示しており、今後の方向性について強い懸念を抱かせる面がある」とした。
昨年の白書もほぼ同じ文章で中国を批判しているが、16年版では「強い」と付け足し、一段と厳しい表現にした。
このほか白書は、北朝鮮が6月に高い角度で発射した「ムスダン」とみられる中距離弾道ミサイルについて、通常の軌道で打ち上げていれば約2500─4000キロ飛行した可能性があると分析。「中距離弾道ミサイルとしての一定の機能を示したものと考えられる」とした。
久保信博 編集:田巻一彦