[北京 12日 ロイター] - 中国国家統計局(NBS)が12日発表した2016年1─2月期の鉱工業生産は前年同期比5.4%増で、昨年12月の5.9%増から減速、世界的な金融危機が深刻だった2008年11月以来の低水準となった。ロイターがまとめたエコノミスト予想(5.6%増)も下回った。
1─2月の小売売上高は前年同期比10.2%増で、2015年5月以来の低い伸びにとどまった。予想の10.8%増に届かなかった。
固定資産投資は10.2%増加し、予想の9.5%増を上回った。
中国の1月と2月の経済指標は春節(旧正月)休暇の影響で統計上の歪みが生じることが多く、季節要因を平準化するために鉱工業生産、固定資産投資、小売売上高の1、2月の統計はまとめて発表される。
中国政府は今年の経済成長率目標を6.5─7%に設定しているが、1─2月の鉱工業生産などが振るわなかったことを受けて、政策当局者は一段の景気減速を回避するための対応に迫られる可能性がある。
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