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アングル:締まる中国消費者の「財布の紐」、世界経済に赤信号
2015年9月24日 / 06:17 / 2年後

アングル:締まる中国消費者の「財布の紐」、世界経済に赤信号

[深セン 24日 ロイター] - 中国ではこれまで、旺盛な消費意欲が経済をけん引してきた。ところが、中国経済に陰りが出ていることに加えて、最近の株価急落で消費者心理は急速に悪化。

 9月24日、中国ではこれまで、旺盛な消費意欲が経済をけん引してきた。ところが、中国経済に陰りが出ていることに加えて、最近の株価急落で消費者心理は急速に悪化している。北京で19日撮影(2015年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

将来への不安を募らせる中間層がスマートフォンや自動車の買い替えを控えるなど、財布の紐(ひも)を締める動きが顕著になっている。中国の消費手控えが続けば世界経済への影響も避けられない。

中国の政策当局者にとっても頭の痛い問題だ。中国政府は、貿易や政府支出に長年依存してきた経済構造を改め、内需主導側の経済へのリバランスを図っている。政府は、リバランスに伴う輸出の減少分を補う役割を消費に期待するが、想定通りの展開にはならないかもしれない。

中国の国内消費は2015年上期に中国の経済成長率への寄与率が60%に達し、14年通年の51.2%から上昇した。中国政府が目指している経済のリバランスが順調に進んでいることが示された。

しかし、先行指標や企業の報告を見ると、先行きは明るくない。

ANZバンクと調査会社ロイ・モルガンがまとめた中国の消費者信頼感指数は8月、過去最低の水準に低下。また、中国の自動車販売台数は今年、20年ぶりに減少する見通し。消費調査会社ガートナーによると、中国のスマホ販売は第2・四半期、初の減少を記録した。

これが全国的な消費減退のサインだとすれば、影響は中国だけにとどまらない。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は先週、中国経済の鈍化への警戒感が、利上げ見送りの一因だったことを認めた。

国際通貨基金(IMF)は今年の世界の国内総生産(GDP)伸び率を3.3%と予想しているが、経済協力開発機構(OECD)が今月発表した調査によると、中国の需要が急激に減少した場合には、世界の成長率はおよそ0.5%ポイント押し下げられる可能性があるという。

OECDの調査によると、中国の内需の伸びが2年連続で2%ポイント鈍化し、同時に世界の株式市場が10%下落すれば、米GDP伸び率は2年目までに約0.25%ポイント押し下げられる見通し。日本の成長率は0.5%ポイント以上、押し下げられるとしている。

日本の中国への輸出はすでに低迷している。自動車部品の出荷減少などが響き、日本の8月の対中輸出は前年同月比で4.6%減少した。

<外国ブランド打撃>

世界の大手企業の多くは、中国の消費減少の影響を実感している。

独フォルクスワーゲン(VW)(VOWG_p.DE)の高級車部門アウディは今月、中国工場の生産を縮小したと発表した。ライバルのBMW(BMWG.DE)でも、中国で生産する「3シリーズ」「5シリーズ」について、生産縮小に踏み切っている。中国経済への懸念を背景に、米アップル(AAPL.O)の株価は7月21日以降、13%下落した。

それでもアップルのクック最高経営責任者(CEO)は、第3・四半期の業績は「心強い内容」だと強調している。しかし他の欧米企業の多くは、中国が厳しい市場になっていることを肌で感じているようだ。

James Pomfret記者 翻訳:吉川彩 編集:中山陽子

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