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第1四半期の中国GDP、過去最大の伸び:識者はこうみる

[16日 ロイター] - 中国国家統計局が16日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)は前年比18.3%増加し、四半期の公式統計を開始した1992年以降で最大の伸びとなった。市場関係者の見方は以下の通り。

中国国家統計局が16日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)は前年比18.3%増加し、四半期の公式統計を開始した1992年以降で最大の伸びとなった。北京で1月撮影(2021年 ロイター/Tingshu Wang)

●今後は内需主導の回復へ

<UBP銀行(香港)のアジア担当シニアエコノミスト、カルロス・カサノバ氏>

第2・四半期の国内総生産(GDP)の伸びは6.1%に減速し、21年の残りの期間の伸びは平均で5.5%と、公式目標の6.0%を下回ると予想している。ただ、21年第1・四半期のベース効果が大きかったため、年率では8.6%の成長率になると見込んでいる。

今後の見通しに対する主なリスクは、デレバレッジの取り組み継続、ワクチン接種ペースの鈍化、地政学的リスク継続の3つだ。景気回復の次の段階では、内需が輸出や製造業に取って代わり、重要な役割を果たす。これは、成長率は低下するものの、成長の質は改善することを意味する。

●成長率鈍化へ、拙速な引き締めは回避の公算大

<オアンダの上級市場アナリスト、エドワード・モヤ氏>

一連の中国経済指標は大半が予想を下回り、世界の長期金利の動向と相まって市場心理を圧迫した。

政策の正常化が鉱工業生産と不動産投資の多少の減速を招いているようだ。3月の鉱工業生産の伸びは予想以上に鈍化し、失望を誘った。

中国の成長率は今後鈍化するだろう。ただ、この強弱まちまちの指標は当局による拙速な引き締め回避につながる公算が大きい。

●好調な滑り出し、量的引き締めも

<三菱UFJ銀行(上海)のチーフ金融市場アナリスト、マルコ・サン氏>

第1・四半期は好調な滑り出しだった。特に景気回復で後れを取っていた小売売上高が良かった。今後は、いかに成長を持続させ、金融リスクを管理するかが焦点となる。

金融リスク管理については、第2・四半期もしくはそれより長い期間の信用供与の伸びに関するガイダンスを通じて量的引き締めが行われる可能性が高い。

●コロナ後の景気回復が一服=キャピタル・エコノミクス

<キャピタル・エコノミクス(シンガポール)の中国シニアエコノミスト、ジュリアン・エバンズ・プリチャード氏>

第1・四半期は前年比18.3%増と、昨年第4・四半期(6.5%増)から大幅に伸びが加速した。ただ新型コロナウイルス感染拡大の打撃を受けた前年同期との比較なので、現在の中国経済の勢いを知るには、季節調整済みの前期比伸び率を見るべきだ。

前期比伸び率は0.6%で、昨年第4・四半期(改定値=3.2%)から減速した。当社の指標も、第1・四半期に経済活動が一服したことを示している。当社では当初、1月と2月、および3月の途中までのデータに基づき前期比0.4%の伸びを予想していた。

3月はモメンタムがおおむね横ばいだったようだが、年初の減速を受けた第1・四半期の鈍化は防げなかった。

中国経済はすでにコロナ前のトレンドを上回り、政策支援は縮小されつつある。コロナ後の景気回復は踊り場に来ている。

最近の建設ブームや好調な輸出が落ち着き経済活動がトレンド並みに収れんするに伴い、前期比伸び率は年内、緩やかな水準で推移すると予想する。

●消費主導で回復続く

<JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル市場ストラテジスト、CHAOPING ZHU氏>

今年は(経済の)正常化の傾向が続くとみられ、消費が成長の主な原動力になるだろう。世界的な景気回復による追い風も期待できる。

金融・財政当局は中小企業を支援するために一部の措置は継続するかもしれないが、政策はより中立的なスタンスに戻っている。

2020年第1・四半期に信用が大きく伸びた後、国内の流動性の状況はよりバランスのとれたものになると思われる。規制当局は不動産市場の鎮静化とレバレッジ抑制のための取り組みを一段と進めるかもしれない。

財政規律も強化され、地方政府の資金調達とインフラ投資が減速する可能性がある。

●成長の勢いは第2四半期も持続へ

<オックスフォード・エコノミクス(香港)のアジア経済責任者、ルイス・クイジス氏>

経済成長の勢いは第2・四半期も続くと予想する。成長のけん引役は昨年とは異なるかもしれない。財政・金融政策面の支援縮小が、インフラや不動産投資の重しとなるだろう。一方、収益力や信頼感の改善で、企業投資や消費は活発になる可能性がある。家計支出が大きく上向くかどうかは、新型コロナウイルスワクチンの接種状況や、労働市場の環境次第だ。

当社は2021年の国内総生産(GDP)伸び率予想を8.9%に維持するが、下方リスクも認識している。22年は5.4%前後の成長を見込む。

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