[鄭州市 17日 ロイター] - 中国文明発祥の地とされる内陸部の河南省(訂正)。この地とここに住む1億人以上の人々は、中国の激動の経済成長を象徴している。
長く貧しい状態が続き、より良い生活を求めて住民が流出するへき地だったが、つい最近になって経済成長の恩恵にあずかった。住民の収入は増加し、中流階層の生活やあこがれがどんなものかを味わった。
省都の鄭州市は、交通・物流のハブに様変わりした。街並みは未来的になり、高級ショッピングモールが建ち並び、高速道路が複雑に交差する。さらに北京や上海といった裕福な都市とつながる高速鉄道が開通した。
同市にある巨大な鴻海(ホンハイ)精密工業(2317.TW)の工場では25万人が働き、彼らは世界に流通するiPhone(アイフォーン)の多くを製造している。
しかし、生活費と住宅費が上昇し、中国経済が停滞する中、河南省(訂正)や他の内陸都市が築き上げてきたものは脆弱(ぜいじゃく)に見える。
経済成長の鈍化は、国内支出を増やすことで経済を改革するとともに、40年にわたる好景気の原動力となってきた沿岸部に比べ出遅れた内陸部まで富を行き渡らせるという、政府の目標が遠のくことを意味する。
ロイターは今回、河南省(訂正)の6つの都市を取材した。活気あふれる鄭州から、スモッグで息が詰まりそうな工業ハブの安陽まで、社会のさまざまな人たちに、中国のど真ん中で経済成長の鈍化をどう感じているかを聞いた。
このシリーズは河南省(訂正)だけでなく、中国経済が直面する課題に焦点を当てる。終わりを迎えようとしている不動産バブル、個人消費の鈍化、息がしやすくなった一方で、多くの都市の経済に影響を与えた大気汚染削減運動、そして貧困から抜け出して豊かになるという社会流動性の夢がしぼみつつある現実などをリポートする。