[北京 2日 ロイター] - 中国が今年のマネーサプライM2伸び率の目標を13%程度に設定することが、関係筋への取材で分かった。中国が痛みを伴う構造改革を進める中、一段の金融緩和策が実施される可能性を示唆している。
関係筋の1人は「M2の伸び13%は、流動性を目先潤沢に保つのに十分だが、中国人民銀行(中央銀行)は追加緩和を実施する公算が大きく、年内のより遅い時期にはこれを上回る伸びとなるだろう」と話した。
別の関係筋は、指導部が推進する供給側の改革を進める上で求められる水準に見合うためには、流動性の状況や信用、マネーサプライの伸びを適切に維持する必要があり、13%程度のM2の伸びを目標とする可能性が高いと述べた。
また今年のインフレ率目標は、前年実績の2倍以上となる3%程度となる見込みだ。デフレリスクの回避を目指すほか、国際商品(コモディティ)市況の回復も想定されているという。
今年のマネーサプライおよびインフレ率目標は、昨年12月に開催された中央経済工作会議で承認されており、李克強首相が3月5日に開幕する中国全国人民代表大会(全人代)で正式発表する見通し。
国家発展改革委員会の徐紹史主任はこれまで、今年の経済成長率の予想レンジを6.5─7.0%に設定したことを明らかにしているが、今回のマネーサプライ、インフレ率目標もこの成長目標に整合する水準だという。
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