[北京 7日 ロイター] - 中国税関当局が7日公表した統計によると、5月の鉄鉱石輸入は前月比8.9%減の8979万トンとなった。季節要因的な背景で主要鉱山からの供給が減ったほか、景気が回復する海外市場で需要が増えた。
前年比では3.2%増だった。
前月比の減少は2カ月連続。オーストラリアやブラジルの主要鉱山ではこの時期に通常、天候などの季節要因に伴い供給が縮小する。
華泰期貨(北京)のアナリスト、王英武氏は、世界経済の回復により海外市場で鉄鉱石需要が高まったことも要因だと指摘。「豪州の中国向け鉄鉱石輸出の割合はこのところ大幅に低下しており、向こう数カ月は低下傾向が続くだろう」と述べた。
今年1─5月の中国鉄鉱石輸入は前年同期比6%増の4億7177万トンだった。
<鉄鋼輸出は大幅減>
また、5月の中国の鉄鋼輸出は前月比33.9%減の527万トンだった。政府が工業用金属の供給を確保するため、大部分の鉄鋼輸出を対象に5月1日から税金還付を取りやめたことを受けた。
5月の鉄鋼輸入は前月比2.7%増の121万トンだった。
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