[上海 25日 ロイター] - 中国の不動産開発大手で巨額債務を抱える中国恒大集団で、新たに支払い遅延が判明した。市場では同社の財務悪化がシステミックリスクになると懸念されている。
パイプメーカーの永高は深セン証券取引所への開示文書で、恒大集団から降り出された商業手形が4億7800万元(7400万ドル)あるが、その内1億9500万元が支払い期日を過ぎていると明らかにした。永高は5月以降、製品の納入を停止しており、恒大集団を提訴する可能性があるとしている。
恒大集団のコメントは得られていない。すでに同社は支払いの遅れで裁判を起こされたり、建設作業が停止する案件も出ている。20日には、債務問題の解決と不動産市場の安定維持に全力を尽くすと表明していた。
格付け会社S&Pグローバルによると、今後12カ月に支払い期日が到来する取引先向けの手形や買掛金は2400億元(370億ドル)を超えるとされる。
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