[北京 24日 ロイター] - 米フェイスブックFB.Oは24日、中国に子会社を設立したことを明らかにした。また、現地の新興企業やソフト開発者の支援に向けた「イノベーション拠点」を創設する計画という。中国ではフェイスブックの利用が禁止されているが、プレゼンス拡大に向けた取り組みを進める。
中国の国家企業信用情報公示システムで前週、承認された文書によると、子会社の登録地は、中国のインターネット大手アリババ・グループ・ホールディングBABA.Nが拠点を置く杭州。ロイターが24日、同文書を閲覧した。
子会社の株主には「フェイスブック香港」の1社のみが記載されている。
フェイスブックの広報担当者は電子メールで「中国の開発者や新興企業などを支援するイノベーション拠点を(杭州のある)浙江省に設立することに関心がある」とコメントした。担当者によると、同社は同様の拠点をフランス、ブラジル、インド、韓国に設立しており、人材教育やワークショップ開催に力を入れているという。
中国政府は外資系のニュースサイトや検索サービス、交流サイト(SNS)を厳しく規制している。昨年は、5年に1度の共産党大会を前に、フェイスブックの対話アプリ、ワッツアップが利用できない状態となり、現在もほぼ利用不能となっている。
フェイスブックは、子会社設立は中国に関する方針の変更を意味しないと説明し、中国での事業展開には何が必要かをなお探っているとした。
中国政府がネット規制を強める中、米ネット大手は規制当局の反感を買うことなく中国市場に進出する方法を模索している。
米アルファベットGOOGL.O傘下グーグルは最近、中国に人工知能(AI)の研究拠点を設置。また、ファイル管理アプリなど複数の中国市場向けアプリを試験的に公開している。
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