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アングル:統計変更で「資本流出隠し」疑惑、人民元資産の関心後退
March 25, 2016 / 10:08 AM / 2 years ago

アングル:統計変更で「資本流出隠し」疑惑、人民元資産の関心後退

[上海 25日 ロイター] - 中国当局が外貨取引データの公表方法を事前の通告なしに突如変更したことで、市場では波紋が広がっている。新たなデータ公表方法は国際慣行に沿っているとはいえ、人民元の下落圧力が高まるなかでの変更は投資家たちの疑念を呼び、人民元資産に対する買い意欲が後退している。

 3月25日、中国当局が外貨取引データの公表方法を事前の通告なしに突如変更したことで、市場では波紋が広がっている。写真は人民元とドルの紙幣、北京で1月撮影(2016年 ロイター/Jason Lee)

従来は、中国人民銀行(中央銀行)と商業銀行の外貨取引データが公表されていたが、人民銀行の外貨取引データのみの公表へと変更された。これをきっかけに、投資家の間では、中国当局は資本流出の本当の規模を隠ぺいしているのではないか、との見方が広がっているという。

招商証券(深セン)のあるアナリストは「タイミングは非常に悪かった。(外貨取引データの公表方法)変更は、人民元の下落圧力が強まり、経済の状態もあまり良くないときに行われた」と指摘している。

また、光大証券のアナリストによると、外貨取引データと外貨準備統計の発表時期にはタイムラグがあることから、これまでは外貨取引データが資本流出入の先行指標として非常に重宝されていた、という。

実際、人民元建て資産への需要は今年に入って後退している。中でも点心債(オフショア人民元建て債券)の市場規模は急激に縮小した。

一部のアナリストは、データの公表方法を変更した意図について、商業銀行が人民元支援に果たす役割を隠すためではないかと見ている。

中国のある証券会社のエコノミストは、匿名を条件に「正直なところ、商業銀行の外貨保有が増え続けていることを踏まえると、(データから商業銀行が)除外されたことは、商業銀行が外為市場で果たしている『ファイヤーウォール』としての役割が見えにくくなる」と述べた。

人民銀行は公表方法の変更について、従来の方法では統計上の問題があった、と指摘。ほかのデータと重複しており、商業銀行の外貨資産を二重計上するケースもあった、として変更の正当性を主張している。

Lu Jianxin記者、Pete Sweeney記者 翻訳:吉川彩 編集:内田慎一

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