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アングル:習主席が景気下支えへ大号令、チャイナショック彷彿

 2月6日、中国の習近平国家主席が新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた経済の下支えに金融セクターを総動員している。写真はWHOのテドロス・ア局長と会談する習氏。1月28日、北京の人民大会堂で撮影(2020年 代表撮影/Naohiko Hatta)

[上海/香港 6日 ロイター] - 中国の習近平国家主席が、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた経済の下支えに金融セクターを総動員している。習氏の大号令のもと、国有銀行などは超低利融資、投資銀行は速やかな起債を手伝い、ファンドマネジャーは市場のパニックを抑えるため、株式の売却を自制している。国を挙げてのキャンペーンは、2015年の市場暴落(チャイナ・ショック)の際の対応を彷彿(ほうふつ)とさせるが、中国の企業統治への懸念を深め、将来の禍根の種をまく恐れもある。

武漢市のレジャー事業会社ウーハン・DDMC・カルチャー・アンド・スポーツ(武漢当代明誠文化体育集団)600136.SSは6日、上海証券取引所から最大6億元(8600万ドル)の社債発行の承認を得たと発表した。新型ウイルスで経営が悪化した企業のために設けられた特別措置を活用した。同社はウエブサイトに「まさに『雪中送炭』(中国の故事から、最も困っているときに必要な物を送って助けること)だ」と書き込んだ。

不動産開発の珠海華発や医薬品会社を含む計3社も今週、ウイルス感染拡大に関連する資金調達のため銀行間市場で起債し、計21億元(3億0100万ドル)を工面した。通常より早く起債の承認が得られ、調達資金は医薬品開発や病院建設に向けるという。

規制当局は銀行に対して、ウイルス感染拡大で打撃を受けた産業に低利資金を融通するだけでなく、貸しはがしをしないよう求めてもいる。観光、運輸、レジャーなどが最も大きな打撃を受けている部門だ。

江蘇省の蘇州銀行は数百社の中小企業の顧客向けに借り入れコストを引き下げ、融資を拡大すると約束した。食品製造、物流、抗ウイルス薬製造会社などには、貸出金利を標準よりも10ベーシスポイント(bp)引き下げ、最も低いケースで3.98%にするという。

中国銀行の融資担当者は、新型ウイルス流行で債務不履行に陥った企業向けの特別措置を約束、マスクや薬のメーカーへの低利対応も表明した。

関係筋によると、規制当局は主要なミューチュアルファンドや保険会社に対し今週、株式の持ち高を純減させないよう通告し、証券会社には顧客のカラ売り行為を制限するよう要請した。

ただ、こうした支援の取り組みは一部でモラルハザードの懸念も引き起こしている。ある債券マネジャーは「倒産しかかっているたくさんの企業がやって来て、事業が新型ウイルスの影響を受けたと言うような事態が心配だ」と話した。

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