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情報BOX:中印軍、ヒマラヤ山脈で衝突を繰り返す理由

[17日 ロイター] - インド軍は、中国との紛争地域で15日夜に起きた同国軍との衝突により、兵士ら少なくとも20人が死亡したと発表した。死者数は数十年ぶりの規模。中国側は死傷者の詳細を明らかにしていない。双方とも核保有国で、人口は中国が世界1位、インドが2位の大国だ。

◎衝突が起きた場所

ヒマラヤ山脈西部に位置するラダック地方のガルワン渓谷。インド軍と中国軍は5月初めからここでにらみ合ってきた。

紛争地はインド北端にあり、人里から離れ、川の流れが急な険しい山岳地帯だ。隣接するアクサイチン高原は中国が管轄しているが、インドは領有権を主張している。

この一帯は高度約4250メートルで、気温は摂氏零度を下回ることもしばしば。

1993年の2国間合意では、両国とも事実上の国境である実効支配線において軍事力を行使してはならないと規定されている。しかし、この高地ではこれまで、銃火器の発射は伴わない形で暴力的な係争が複数回にわたり勃発した。

◎なぜ今、衝突が起こったのか

両国は互いに、ヒマラヤ山脈を走る4056キロメートルの国境沿いで相手国が管轄する広大な地帯の領有権を主張している。対立の一部は、過去にインドを植民地統治していた英国の行政官が定めた境界に根差すもの。

軍事専門家によると、現在の衝突の一因は、インドが交通上のつながりを改善するとともに、実効支配線の中国側にある優れたインフラとの差を縮めるため、この地域で道路や飛行場の建設を進めてきたことにある。

インドは昨年10月、ガルワン渓谷で中国の反対にもかかわらず、飛行場に通じる道路を完工した。インドは、活動は実効支配線の自国側で行っているとしている。

◎過去に何が起こったか

死者が出たのは、1967年に国境沿いで大規模な衝突が起こり、両国側で数百人が死亡して以来のことだ。

インドと中国が62年にラダックとインド北東部で短期間、軍事的衝突に入って以来、相互不信は時として衝突の繰り返しに発展している。紛争地の近く、あるいは紛争地でインフラ工事が行われると、しばしば緊張が高まる。

実効支配線はおおむね62年の合意ラインに沿っているが、位置を巡り両国の意見は対立している。

直近の大規模な紛争は2017年、インドとブータンと中国の国境に近い人里離れたドクラム高原で起こった。その際は、インド外務省によると同国と中国は緊張状態が発生した後、部隊の迅速な撤退に合意した。

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