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焦点:中国当局、景気減速回避へインフラ投資再開 債務問題が影

[北京 27日 ロイター] - 中国は減速しつつある景気を支えるため、インフラ投資の復活に賭ける方針だ。だが、地方政府の債務リスクを抑える必要があるほか、投資リターンが低下しており、政府の努力に影を落としかねない。

1月27日、 中国は減速しつつある景気を支えるため、インフラ投資の復活に賭ける方針だ。上海の建設現場で14日撮影(2022年 ロイター/Aly Song)

中国指導部は過去1年間、債務と住宅市場を巡るリスクを抑制することに力を傾けてきた。しかし、不動産市場の不況に加え、新型コロナウイルス感染拡大の完全阻止を目指す「ゼロ・コロナ」政策によって成長が圧迫されたため、再び成長のけん引役としてインフラ投資に着目している。

5年に1度の共産党大会が開かれる今年、何よりも優先されるのは安定だ。当局にとって、景気がこれ以上急速に減速して雇用創出を阻むことを何としても避けたい事態だ。

2022年の方針を決めるために昨年12月に開いた会議で、指導者らはインフラ投資の前倒しを訴えた。今年前半に悪化するとみられる景気減速を和らげるためだ。

国務院(内閣に相当)の顧問を務めるYao Jingyuan氏は「インフラ投資を強化して不動産セクターを安定させる必要がある。今年は経済と雇用への圧力が大きい」と述べた。

李克強首相は今月、第14次5カ年計画(2021―25年)の下で、主要インフラプロジェクト102件について投資を加速すると約束した。運輸、物流、通信、先端製造業、ハイテクなどだ。

一方、上海や四川省、江蘇省、浙江省、安徽省、河北省などの地方政府も独自のインフラ計画を公表した。

もっとも、こうした計画を拙速に進めると債務を巡る懸念が再燃しかねない。Yao氏は「景気刺激策による副作用を減らすために最善を尽くさなければならない」と述べた。

<新たな分野に着目>

中国の固定資産投資は昨年、前年比伸び率が4.9%と、公式データの公表が始まった1996年以来で2番目に低い伸びとなった。最も低かったのはコロナ禍に襲われた2020年の2.9%だ。

昨年のインフラ投資は0.4%増にとどまった。だが、HSBCは、今年は政府の取り組みにより5%に拡大すると予想している。中央政府が、資金調達の目詰まりを緩和させ、新しい成長ドライバーに焦点を当てているためだ。

幹線道路、鉄道、空港などの伝統的なプロジェクトは投資リターンが下がり、飽和状態に達しているため、政府は次世代通信規格(5G)や人工知能(AI)、データなど新規分野のインフラ投資拡大に注力している。

ただ、過去何十年間も建設や債務頼みの投資を急ピッチで拡大してきただけに、新規プロジェクトは投資額当たりの経済効果が下がる可能性もある。

ある政府顧問は「目下の問題は、金は十分にあるのに良いプロジェクトが不足していることだ」と語った。

<不動産セクターを安定化へ>

当局は建設分野を復活させるため、苦境にあえぐ不動産セクターの安定を取り戻そうと努力してきた。不動産開発業者への融資規制をわずかに緩和したほか、住宅ローンの実行を加速している。

ところが、不動産セクターが大きく回復すると予想するアナリストはほとんどいない。HSBCは今年の不動産投資の伸び率をゼロから2%の範囲と予想している。

公営住宅開発のてこ入れも、選択肢に上がるかもしれない。過去の景気減速時にはこうした投資がしばしば動員された。

中国社会科学院の元副院長、Li Yang氏は先週、メディア向けの説明で「不動産市場を長い間沈ませておくわけにはいかない。多くの産業と結びついているからだ」と述べた。

ノムラの首席中国エコノミスト、ティン・ルー氏は「中国は国家インフラプロジェクトの投資を大幅に加速するだろうが、成長を安定させ得るほどの規模にはならないだろう」との見方を示した。

(Kevin Yao記者)

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