February 2, 2018 / 11:26 PM / 6 months ago

アングル:中国でMSCI指数ファンドの設立ラッシュ

[上海 30日 ロイター] - 中国本土上場の人民元建て株式(A株)のMSCI新興国株指数への組み入れが始まるのを前に、中国の資産運用会社の間で同指数連動型ファンドの設立ラッシュが起きている。

 1月30日、中国本土上場の人民元建て株式(A株)のMSCI新興国株指数への組み入れが始まるのを前に、中国の資産運用会社の間で同指数連動型ファンドの設立ラッシュが起きている。写真は上海で2017年11月撮影(2018年 ロイター/Aly Song)

MSCIは昨年6月にA株の指数組み入れ方針を表明。今年の6月と9月に2段階に分けて大型株230銘柄程度を実際に組み入れる計画だ。組み入れはA株の時価総額の5%、A株の新興国株指数におけるウエートは0.73%となる。

MSCIの推計によると、A株全てが組み入れられるとウエートは18%前後となり、ブラジルやロシア、インドといった他の主要新興国をはるかにしのぐ。

投資家は中国株がやや割高となっている点に懸念を抱いており、2015年の株価急落時に1000銘柄以上が取引停止となった市場混乱の記憶も尾を引いている。しかしそれよりも、中国株投資に乗り遅れるのではないかという不安感の方が強い。

MSCIがA株の組み入れを決めたことで既に中国の銀行株や消費関連株に対する関心は高まっているが、指数連動型ファンドが急増すれば、中国の優良株への投資熱がさらに高まりそうだ。

先陣を切ったトゥルーバリュー・アセット・マネジメンは、今月初めに当局の承認を獲得し、MSCI新興国株指数連動型ファンドを立ち上げた。トゥルーバリューのファンドマネジャーのチェン・ロン氏は、今回の一部A株の組み入れをきっかけに中国市場には当面800億元(125億2000万ドル)が流入し、A株が全面的に採用されれば流入額は2兆5000億元に膨らむとみている。

ほかにもインベスコ・グレート・ウォール、平安保険とシンガポールのUOB銀行の合弁投資会社など複数の資産運用会社がMSCI新興国株指数連動ファンドの設立準備を進めており、承認待ちのこうしたファンドは20本を超える。

ボセラ・アセット・マネジメントのファンドマネジャーのWan Qiong氏は「偏見や情報格差のために外国人投資家はこれまで中国株への投資を手控えてきた。MSCIによるA株組み入れは画期的な出来事で、外国人投資家のA株投資意欲が刺激されるだろう」と指摘する。

その上で「外国人投資家の中国に対する理解が深まれば、中国の投資配分はアンダーウエートから徐々に中立的になり、最終的にはオーバーウエートに傾く」と予想した。

UBSのストラテジストのGao Ting氏は、外国人のA株保有比率は数年以内に現在の2%弱から10─12%に高まると見込んでいる。

ウェルズ・ファーゴのシニア・ポートフォリオマネジャーのアンソニー・クラッグ氏によると、外国人投資家の多くはやっと中国に目覚めたが、ファンドは依然として大幅なアンダーウエートのまま。ロベコのアジア株共同ヘッドのビクトリア・ミオ氏はもっと率直で、「中国をアンダーウエートにすれば痛い目を見る」と言い切った。

(Samuel Shen記者、John Ruwitch記者)

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