[シンガポール 10日 ロイター] - 中国国営石油大手の中国石油化工(シノペックグループ)と中国石油天然ガス集団(CNPC)は、米国政府がイラン産原油禁輸の適用除外措置を打ち切ったことを受け、5月のイラン産原油の積み出しを中止した。関係筋3人が明らかにした。
中国の税関統計によると、中国はイランにとって最大の原油輸出先で、今年の第1・四半期の輸入量は日量47万5000バレルだった。
関係筋2人によると2社は、イラン産原油を輸入した場合、米国の制裁措置が発動され、国際金融システムから締め出されるのではないかとの懸念から、5月の積み荷予約を見送ったという。
もう1人によると、中国のイラン産原油輸入の大半を占める有力な買い手であるシノペックは、長期供給契約に違反することを望んでいないが、制裁への懸念から、新規の積み荷予約を一時停止することを選択した。
関係者によると、積み出し中止がいつまで続くかは不明。
シノペックとCNPCはコメントを避けた。イラン国営石油(NIOC)にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
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