August 4, 2015 / 1:13 AM / 3 years ago

訂正:アングル:中国金融市場の光と影、卵先物が生む億万長者

[上海 2日 ロイター] - 10年前に北朝鮮との国境を警備する中国人民解放軍の若き歩兵だったZhang Xiongjieさんは今、都市部のおしゃれなホテルに住み、高級車のメルセデスベンツCLSに乗っている。

 8月2日、昨年1年間で6億元(約120億円(訂正))を稼いだというZhang Xiongjieさん(写真)。だが、これほどの利益を短期間で上げられること自体、中国で芽生えつつある先物市場がカジノのような性質を持っていることを浮き彫りにしている。浙江省で7月撮影(2015年 ロイター/Chance Chan)

裸一貫から財産を築き上げたZhangさんは、現在27歳。その稼ぎは、野放図な中国の金融市場の中でも特に不透明な場所の1つ、卵先物での取引などによってだ。

昨年は1年間で6億元(約120億円(訂正))を稼いだというが、これほどの利益を短期間で上げられること自体、同国で芽生えつつある先物市場がカジノのような性質を持っていることを浮き彫りにしている。

「生まれながらに貧しいわれわれには教養もない。こんなチャンスがあったら、それを逃す手はないだろう」と、Zhangさんは笑顔交じりでロイターのインタビューに語った。「先物でのレバレッジは非常に高い。一晩で富を築くことができる」という。

しかし、最近の中国株式市場の混乱を受け、個人投資家の高レバレッジ体質には当局が懸念を強めている。6月中旬に始まった株価の急落は、個人投資家が信用取引での追証解消のために処分売りを余儀なくされ、それが下げを加速させた側面がある。

卵先物以外にも手を伸ばしているZhangさん自身、昨年には判断ミスから2日間で4億元を失った経験があるという。

<夢は世界一のヘッジファンド>

中国政府はこれまで、先物市場を認めたり、過度に規制したりということを繰り返している。

政府ウェブサイトによると、1998年には「海外先物への違法な関与」や「市場操作」などを理由に、当局は14カ所の先物取引所を閉鎖した。

一方、市場開放を目指す中国政府は取引できる資産の拡大を計画しており、今年9月ごろには上海先物取引所での原油先物の取引も開始する予定だ。

2013年11月に卵先物取引を開始したのは政府の判断だ。Zhangさんには昨年、市場を支配するトレーダーという評判が立った。卵に関する情報を全国から日々集める専門コンサル会社にいたZhangさんは、「自分が下落を放っておけば下がり、上げたいと思えば上がった」と振り返る。

2014年の卵先物の取引量は前年比で17倍以上も増え、先物取引業協会の数字によると、取引規模では世界第9位の先物市場となった。卵先物を扱う大連商品取引所によれば、昨年のピーク時には1日150万トンの卵が取引されたという。

同国の株式市場と同様、先物市場も取引の主役を担っているのは個人投資家だ。中国先物業協会の統計では、2013年には先物市場の口座の97.4%が個人投資家のものだった。

株式指数先物の口座開設には50万元の保証金が必要だが、わずか3000元で始められる先物も多く、そうした市場は成長している。中国先物業協会によると、2014年の全体の出来高は前年比で約10%拡大した。

歩兵としての月収は1000元だったというZhangさん。今後の夢は「世界で最も高い投資リターンを上げる1000億元規模のヘッジファンドをつくることだ」という。

(Engen Tham記者、翻訳:宮井伸明、編集:伊藤典子)

*3段落目の「約12億円」を「約120億円」に訂正して再送します。

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below