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アングル:香港ドルショートは成功せず、米ドルペッグ制は意外と強固

 1月15日、中国・人民元がオフショア市場で売り込まれたことを受け、一部の投機筋が香港ドルの35年に及ぶ米ドルペッグ制の解消を当て込んで香港ドルショートを仕掛けている。しかし、アナリストらは同制度が近いうちに解消されるリスクに懐疑的だ。写真は香港で2009年4月撮影(2016年 ロイター/Tyrone Siu)

[香港 15日 ロイター] - 中国・人民元がオフショア市場で売り込まれたことを受け、一部の投機筋が香港ドルの35年に及ぶ米ドルペッグ制の解消を当て込んで香港ドルショートを仕掛けている。しかし、アナリストらは同制度が近いうちに解消されるリスクに懐疑的だ。

14日の香港ドル相場は12年ぶりの大きさとなる下げ幅を記録。中国本土との経済的な結び付きが深まる中で、ヘッジファンドをはじめとする投機筋にとって、香港ドルはオフショア人民元の代理通貨としての性格が強まっている。

しかし、香港通貨当局の米ドルペッグ制に対する信頼と自信は、1997年のアジア危機、2008年の世界金融危機、昨年の中国株動乱を含む、いくつもの投機筋の攻勢をはねのけてきた。

香港金融管理局(HKMA)はカレンシーボード制の下で、流通する香港ドルに見合うだけの米ドルを準備として保有している。そのため、HKMAは香港ドル防衛のために介入する無限の能力を有しており、この制度を打ち破ることをほぼ不可能にしている。

BNPパリバ(シンガポール)の金利・通貨戦略部門責任者、ミルザ・バイグ氏は、HKMAが近い将来に米ドルペッグ制を解消する可能性はほとんどないと指摘。中国からのデフレ圧力に対処するために香港ドルの許容変動幅(1米ドル=7.75─7.85香港ドル)の切り下げを実施することは理論的に可能としつつ、その可能性も低いという。

同氏によると、米ドルペッグ制が変わらない理由は2つ。人民元が完全に交換可能な通貨ではないのに対し、香港ドルは完全に交換可能であるため、「人民元ペッグ制」については成功が見込めないことが1つ。「香港ドル切り下げがさらなる切り下げ観測を生むこと」がもう1つの理由だ。

ただ、市場が人民元への信頼を失っている限り、香港ドルに対する投機圧力は増大する見通しだ。人民元相場は昨年8月の切り下げ以降、約5%下落している。

Saikat Chatterjee記者、Michelle Chen記者 翻訳:川上健一 編集:加藤京子

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