March 16, 2019 / 8:04 AM / 6 days ago

アングル:衛星画像や旅行予約、中国統計の「穴」どう埋めるか

[東京/シドニー/ニューヨーク 12日 ロイター] - 中国政府が発表する経済統計の正確性には長年にわたり疑念が持たれており、外国人投資家やアナリストは経済実態を把握するため、各々独自の方法を編み出している。

 3月12日、中国政府が発表する経済統計の正確性には長年にわたり疑念が持たれており、外国人投資家やアナリストは経済実態を把握するため、各々独自の方法を編み出している。写真は陝西省で1月撮影(2019年 ロイター/Yawen Chen)

利用するのは衛星画像から運輸データ、電力消費量、旅行予約サイトまで幅広い。

「多くの人々は公式統計だけを見るのではなく、成長率を代替するデータを探そうとしている」と語るのは、アバディーン・スタンダード・インベストメンツ(英エジンバラ)のファンドマネジャー、ロス・ハチソン氏だ。

公式統計によると、中国の2018年の国内総生産(GDP)成長率は6.6%で、同国では過去28年間で最低だが、世界平均の3.7%に比べると倍近くの水準を保った。

米ジョーンズトレーディングの首席市場ストラテジスト、マイケル・オルーク氏は「GDPには常に疑問がつきまとう」と指摘。「大半の米国人投資家はこの数字を少し割り引く。数字がXだとすると、本当の数字は『X引く何か』ではないかと考える。それに絶対値ではなく数字の基調を見極めようとする」と話した。

中国国家統計局はコメント要請に答えなかった。

<フィルター>

米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の中国販売が不振で投資家が懸念を募らせていた頃、アバデイーンのハチソン氏はナイキの決算が予想を上回り、中国での売上高が2桁の伸びを示しているのに着目していた。

「アップルを巡る懸念は中国経済の失速を告げる炭鉱のカナリアではなく、アイフォーンがますます高価になる一方、かつてほどクールではなくなっただけのように感じた」

UBSアセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ピーター・バイ氏も、データ数値にフィルターをかける必要性を強調する。バイ氏が消費者需要を見極めるために活用するのは、旅行予約サイトや、中国人観光客を相手にする化粧品・食品会社による状況説明だ。

米国のヘッジファンドを運用するテディー・バリー氏は、中国の信用拡大と世界の原油や銅の市場に強い相関があるため、中国の通貨供給量M1の伸びに注目している。

<衛星画像>

GAMインベストメント・マネジメント(チューリヒ)のポートフォリオマネジャー、ジャン・シー・コーテシ氏は、サンフランシスコのスペースノウ社が開発した中国衛星製造業指数SKI-CSMI-INDEXを注視している。

この指数は衛星画像とアルゴリズムを駆使して中国の工業施設を分析し、製造業活動の活発度を測っている。

欧州資産運用会社アムンディのシニアエコノミスト、クィンウェイ・ワン氏は、貨物・乗客輸送のデータと建設中の事務所スペース、電力消費量を組み合わせた社内モデルを利用している。

しかし多くのアナリストにとって、現場を訪れるのに勝る分析手法はないようだ。4Dインフラストラクチャのグローバル・ポートフォリオ・マネジャー、サラ・ショー氏は「北京をぶらつくとどこも満員で、レストランにも入れないし電車にも乗れない。経済状態がまだ割と大丈夫な証拠だろう」と語った。

(Daniel Leussink記者 Swati Pandey記者 Trevor Hunnicutt記者)

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