October 31, 2019 / 2:44 AM / 21 days ago

中国人民銀が10月のTMLF見送り、インフレ加速が緩和方針に影響か

[上海 31日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は31日、四半期ごとに実施していた「標的型中期貸出制度(TMLF)」を通じた資金供給を、制度導入後初めて見送った。人民銀行は今月、貸出金利の指標金利も据え置いており、景気支援姿勢に不透明感が漂っている。

 10月31日、中国人民銀行(中央銀行)は、四半期ごとに実施していた「標的型中期貸出制度(TMLF)」を通じた資金供給を、制度導入後初めて見送った。。昨年9月に北京で撮影(2019年 ロイター/JASON LEE)

人民銀行は31日、公開市場操作(オペ)を4日連続で見送った。声明では、銀行システムの流動性が「適度に潤沢」とし、TMLFには言及しなかった。

TMLFは資金繰りの厳しいセクターへの融資促進が狙いで、昨年12月に発表、今年1月に導入された。4半期に1回のペースで実施されており、市場では、10月下旬に実施されると予想されていた。

人民銀の金融政策局トップ、Sun Guofeng氏はTMLFについて、各四半期の最初の月の第4週に実施する形式は維持すると述べた。

アナリストは、景気や企業活動の支援へさらなる措置が求められるものの、最近のインフレ加速や債務拡大への懸念から当局はより積極的な措置に及び腰になっているとみる。

OCBC銀行(シンガポール)の大中華圏調査責任者トミー・シー氏は、対象を絞った資金供給措置であるTMLFの見送りは「(人民銀が)金融政策で保守的な姿勢という誤ったシグナルを市場に送る可能性がある」と指摘。

「今月のローンプライムレート(LPR)(最優遇貸出金利)は、金利スプレッドがさらに縮小する余地が限定的であることを示している」と述べた。

人民銀行は21日、市場が3カ月連続の引き下げを予想していたLPRを据え置いた。

一部市場ウォッチャーは、インフレ加速が金融緩和を阻んでいるとみている。9月の消費者物価指数(CPI)は前年比3%上昇と、約6年ぶりの上昇率だった。豚肉など食品の値上がりが押し上げ要因で、コア指数は比較的落ち着いている。

米中貿易協議や今週開催されている共産党の重要会議をにらんだ動き、との指摘もある。

みずほ証券のエコノミスト、セレナ・ゾウ氏は、数カ月前に貸出金利改革が発表された後も、貸出金利はなかなか下がらないと指摘する。

「小規模な地方銀行が融資困難なこともあって、金融政策の波及が滞っている。この状況は、中期貸出ファシリティ(MLF)金利の引き下げや定例オペでは解消は難しい」とし、銀行預金準備率の引き下げの方が効果的との見方を示した。

OCBCのシー氏は、12月に銀行預金準備率が引き下げられる可能性があると述べた。

一方で、TMLF実施の期待を捨てていない投資家もいる。

香港のポートフォリオマネジャーは「きょうは、共産党第19期中央委員会第4回全体会議(4中全会)の最終日。会議の結果を待つ必要がある」と述べ、11月初めにTMLFが実施されると予想した。

*カテゴリーを一部変更しました。

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