August 1, 2018 / 9:58 AM / 18 days ago

アングル:中国鉱物に対するトランプ関税、消費者にしわ寄せも

[北京 31日 ロイター] - トランプ米政権は、対中制裁関税の対象に2000億ドル(約22兆円)相当の輸入品を追加することを提案している。これにより、米国でさまざまな用途がある希少金属やレアメタル(希土類)の輸入コストが増大し、最終的に消費者が負担する事態になると危惧されている。

 7月31日、トランプ米政権が計画している制裁関税の対象には、米経済と安全保障の観点から「重要」と指定された鉱物35種類のうち32種類が含まれる。写真は中国江西省のレアアース(希土類)採掘場で働く男性。2010年撮影(2018年 ロイター)

関税適用品目としてリストアップされているのは6000品以上で、その中には米政府が5月に経済と安全保障の観点から「重要」と指定された鉱物35種類のうち32種類が含まれる。

米国が中国に輸入を大きく頼っていながら関税対象となっている主な鉱物は以下の通りだ。

●ビスマス

ビスマス鉱石の精製品は1997年以降米国で製造されていない。用途は胃薬からスプリンクラーシステムまで幅広く、米地質調査所(USGS)によると、2013─16年で米国が輸入したビスマスの77%は中国産だった。これは廃棄物やスクラップも含み、昨年の輸入額は2280万ドル。

●バライト

石油や天然ガスの掘削に用いられるバライト(重晶石)も、中国が米国の主な輸入先で、全体の69%を占める。昨年の輸入額は9360万ドルだった。

●アンチモン

難燃剤となるアンチモンは、アンチモン酸と合計で昨年中国から1085万ドル相当が輸入された。USGSのデータでは、13─16年の米国の輸入に占める中国産の割合はアンチモンが62%、アンチモン酸が70%。

●天然グラファイト

長く製鉄に利用され、近年ではリチウムイオン電池の素材にもなっている天然グラファイトは、やはり中国が米国に最も多く供給している。13─16年の輸入に占める割合は35%で、昨年の輸入額は2700万ドル。ただ代わりの調達先として、メキシコとカナダがある。

●タングステン

鋼鉄の強度を高めるタングステンは昨年、中国から米国に約1億4500万ドル相当が輸出された。輸入全体に占める割合は34%。

●チタン

航空宇宙産業で使われるチタンと二酸化チタンを見ると、米国のスポンジチタン輸入に占める中国産の割合は8%と、トップの日本よりもずっと低い2番手だが、二酸化チタンはその割合が24%に高まる。

●タンタラム

消費家電やジェットエンジンの素材になるタンタラムは、米国に昨年7270万ドル輸入された。中国産の割合は23%だが、取引業者の話では8月下旬にも関税が発動される可能性をにらみ、中国からの駆け込み輸入が活発化している。

●コバルト

コバルト鉱石の最大の供給地はコンゴ民主共和国だが、精製品の米国への輸出では中国が有力な存在となる。昨年米国が輸入した各種コバルト製品は計6530万ドル相当で、中国からの割合は15%と、ノルウェーに迫っている。

●レアアース(希土類)

17種類が磁石や消費家電、レーダーなどに用いられている。USGSが集計した昨年の輸入額は1億5000万ドル。13─16年の輸入では中国からが78%を占めた。

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