[シンガポール 17日 ロイター] - アナリストによると、中国の原油輸入量は2023年に過去最高を更新する見通しだ。ゼロコロナ政策の解除に伴う旅行者の増加や、新たな製油所の稼働によって需要が強まるため。
世界最大の輸入国である中国の需要増大見通しは、石油市場にとって新たな強気材料となる。石油相場は既に、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」による減産や西側の対ロシア制裁によって下支えされている。
ウッド・マッケンジー、FGE、エナジー・アスペクツ、S&Pグローバル・コモディティ・インサイトのコンサルタント大手4社の分析では、中国の原油輸入量は今年、前年比で日量50-100万バレル増えて最大で同1180万バレルとなり、これまで最高だった2020年の1080万バレルを超える見込み。21年と22年は2年連続で減少していた。
各社の見通しは国際エネルギー機関(IEA)の予想に沿った水準。
中国はゼロコロナ政策の撤廃後、ガソリンとジェット燃料の需要が増加している。
またコンサルタント大手4社の推計では、中国の製油所の原油処理量は今年、前年比6─9%増の日量85万─120万バレルとなる見込み。
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