August 31, 2018 / 10:42 PM / 3 months ago

焦点:中国PE業界は「冬の時代」迎えるか

[香港 30日 ロイター] - 中国企業に対するプライベートエクイティ(PE)会社とベンチャーキャピタル(VC)の投資額は、29日時点のトムソン・ロイターのデータに基づくと、560億ドルで過去最高水準に達している。

 8月30日、中国PE業界は資金調達に苦戦しており、今後リターンが下振れる「冬の時代」を迎える恐れが出てきた。2016年撮影(2018年 ロイター/Jason Lee)

ところが米中貿易摩擦や中国政府の債務圧縮政策を受けた流動性の引き締まりのため、中国PE業界は資金調達に苦戦しており、今後リターンが下振れる「冬の時代」を迎える恐れが出てきた。

調査会社プレキンの集計では、中国PE業界(VCなども含む)による年初来の資金調達総額は197億ドルにとどまっており、年間で2010年以降の平均465億ドルには届きそうにない。

人民元建てPEファンドは特に深刻で、調達額は69億ドル相当と昨年全体の1割強に低迷している。

こうした調達額の落ち込みは、PE投資家の資金回収(エグジット)の選択肢を狭めてしまうばかりか、企業の企業合併・買収(M&A)や資金繰り計画にも悪影響を及ぼしかねない。

中国で流動性がタイト化したのは、貿易摩擦によって市場のボラティリティーが跳ね上がっているからだ。また政府が進める債務圧縮政策が銀行や保険会社、信託会社などPEファンドの主な出資者を圧迫している面がある。

投資銀行チャイナ・ルネッサンス傘下の華興成長資本のパートナー、Wei Ke氏は「元建てファンドにとって業界の以前のいくつかの調達チャネル、例えば銀行からの資金は、新しい資産運用規制の導入後に確保の難しさが増すか、まったく見当たらなくなった」と話す。

同氏が言及したのは銀行の理財商品投資に関する新たな規制で、「銀行の資金という扉は基本的に閉ざされた」という。

広域中華圏のPE業界向けに人材をあっせんするファゾムス・グループの創設者リリー・リュー氏は、株安で富裕層や起業家の資産も縮小し、PE投資能力が低下していると指摘した。

リュー氏は「今のところPE投資家は、政策環境(の変化)を理由に慎重姿勢を強め、投資をより制限している。生き残れるのは専門性が高いファンドだけになるだろう」とみている。

一部の投資家やアナリストは、PEファンドにとって自由に使える資金が少なくなれば、最終的にそれが投資リターンに響いてもおかしくないと警告する。

調査会社Fuhangのリポートによると、中国国内の元建てファンドの70─90%が目標リターンを達成できない状況に陥っている。

同社は債務圧縮政策と流動性ひっ迫は少なくとも2020年まで続くと予想。「今後3年間、プライマリー市場のPE会社やVCは厳しい冬を経験するだろう」と記した。

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