[上海 17日 ロイター] - 中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は17日、銀行と保険会社の大株主による投資などの行動に関する規制案を公表した。企業統治(ガバナンス)を改善し、他の利害関係者の利益を守る狙いがある。
中国は、過去に企業買収を繰り返した安邦保険が経営破綻し、支払不能に陥った包商銀行を接収。こうしたことから、金融機関の大株主の影響力を抑える一連の措置を既に講じてきた。
新たな規制案はここ数年の小出しの対応をまとめたもので、大株主を筆頭株主、あるいは大手金融機関の15%以上、都市・地方銀行の10%以上を保有する株主と定義。
大株主に対し、合法的に取得した個人の資産で、金融機関に「分別のある」投資を行うことを義務付けた。また、所有構造について透明性を確保する必要があり、銀行や保険会社との「株式持ち合い」は禁止するとした。
ガバナンスに関しては、大株主が権限を悪用して、出資先の銀行や保険会社の独立した経営に不適切に干渉すべきでないとした。
また、大株主が銀行からの不適切な融資を含む「不適切な便宜供与を受ける」のを阻止する目的で、大株主による不透明な取引も制限した。
7月17日まで規制案について意見を受け付ける。
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