[上海 31日 ロイター] - 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は31日、米中通商協議の再開に当たり、米政府の交渉団は「誠意」を示す必要があり、中国側に過度に期待すべきではないと論じた。
米中の閣僚級通商協議は30日に上海で始まり、31日も続く見通し。
トランプ米大統領は30日、中国側は米国産農産物の購入を拡大するとの約束を果たしていないと主張。2020年の米大統領選で自身が再選すれば、通商協議の行方はさらに厳しいものとなり、決裂する恐れもあるとの考えを示した。
環球時報は、通商政策で強硬姿勢を取る「タカ派」が中国の正当な国益を考慮することを拒否していると主張。米側は「中国の主権や尊厳を侵害する非現実的な要求」をこれまでしてきたが、「妥当な期待感」を持つにとどめるべきとした。
「中国政府が合意に向けて自国の主権やその他の中核的な国益に関する問題で何らかの譲歩に応じるとの幻想を米政府がいまだに抱いているのであれば、合意なしでも構わない」とした。
ムニューシン米財務長官とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は30日午後に上海入りしたが、厳戒な警備が敷かれ両氏の姿は確認されていない。この日予定されていたワーキングディナーでも双方の代表団はメディアを避け、コメントも出していない。