[ベツレヘム(ヨルダン川西岸) 30日 ロイター] - クリスマスに向かう待降節に際し、キリストが誕生後に寝かされた飼い葉おけの一部とされる木片が30日、ローマ教皇庁(バチカン)からキリスト生誕地のベツレヘムに返還された。
長さ数センチの木片は、ローマのサンタ・マリア・マッジョーレ教会に保管されていたもので、今週ベツレヘムにあるイエス・キリスト生誕教会のフランチェスコ・パットン神父に返還された。神父は、「これは信徒と巡礼者に大きな名誉」をもたらしたと喜びを表した。
神父によれば、木片は2000年以上前のもので、7世紀にバチカンに送られた。
11月29日にエルサレムで公開され、30日にベツレヘムに到着し、バンド演奏などで歓迎された。その後、生誕教会に隣接する聖カタリナ教会に安置された。
53歳の主婦は教会の前で、「飼い葉おけの一部がベツレヘムに返還されたことを誇りに思う。神の魂が前よりも私たちの近くにあると感じられる」と語った。
一方、飼い葉おけ全体が戻ってくると思っていたのに「小さな破片だった」とやや落胆する声も聞かれた。