[フランクフルト 22日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)監督委員会のアンネリ・トゥオミネン氏は22日、銀行が気候目標を順守しなかったり、自らのイメージを「グリーンウォッシュ(環境に配慮しているように見せかけること)」しようとしたりすれば、訴訟を起こされるリスクに直面するとの認識を示した。
英フィナンシャル・タイムズ紙は21日、英中銀前総裁のマーク・カーニー氏が提唱して発足した気候変動問題に取り組む金融機関の連合「グラスゴー金融同盟」(GFANZ)について、一部の大手行が法的リスクを理由に脱退を示唆していると報じた。銀行は、厳格な脱炭素化目標を巡って訴訟リスクがあると懸念しているという。
トゥオミネン氏はフランクフルトでの会合で「グラスゴー金融同盟」については言及しなかったが、銀行が気候に関する公約を守らなければリスクに直面すると強調。
「銀行が発表した目標を達成できなかったり、公表した気候戦略に従わない場合、訴訟や評判のリスクにさらされることになる」とした。
気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」に基づく義務は、銀行が自発的に尊重しない場合には、法的手段により強制される可能性があるとも述べた。
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