[フランクフルト 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のエルダーソン専務理事は16日、気候リスクの評価を巡り、全ての点でECBの期待に沿っている大手行はないと発言、今後ECBがさらに圧力をかけていくと述べた。
専務理事は講演で「欧州の銀行の大多数は、あるべき姿に近づいてさえいない。銀行もそれを承知している。報告された活動の90%は、ECBの監督上の期待に部分的にしか沿っていない、もしくは全く沿っていないと銀行自身が認識している」と述べた。
ECBが監督する銀行の半数以上は、気候リスクの影響評価に全く取り組んでおらず、気候リスクの管理について経営陣に明確な責任を負わせている銀行は約40%にすぎないという。
専務理事は「ECBは全ての銀行が、迅速に気候リスクを組織に埋め込むよう取り計らっていく。必要な場合は、監督上の要件でフォローアップする」と述べた。
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