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[ロンドン 22日 ロイター] - 英石油大手シェルは22日、オランダ環境保護団体「フォロー・ディス」が提案している2030年までの温室効果ガス排出削減目標の厳格化を求める決議事項について、5月23日の株主総会で反対票を投じるよう株主に求めた。
フォロー・ディスは昨年12月、BP、シェブロン、エクソンモービル、シェルの年次株主総会を前に、1兆3000億ドル規模の資産を運用する主要機関投資家6人と共同で決議事項を提出したと明らかにしていた。
フォロー・ディスは各石油大手に対し、温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」に沿って、30年までに温室効果ガス排出を原単位ではなく総量で削減するよう求めている。これには、自社供給の燃料利用に伴う温室効果ガスを対象とした「スコープ3」などが含まれている。
科学者は、世界の平均気温上昇を産業革命前に比べて2度未満に抑えるとしたパリ協定の目標を達成するためには、30年までに世界全体で温室効果ガス排出を19年比で43%削減する必要があると指摘している。
シェルは投資家向けプレゼンテーションで、フォロー・ディスの決議事項を「株主の最善利益にならず、気候変動対策を支持するものでない」と批判。良いガバナンスに反すると訴えている。
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