November 8, 2018 / 6:53 AM / 7 days ago

コラム:米中間選挙、議会勢力図に傷跡残した貿易戦争

[ワシントン 7日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米中間選挙は、トランプ大統領の仕掛けた貿易戦争が、議会の勢力図に傷跡を残した格好となった。

 11月7日、米中間選挙は、トランプ大統領の仕掛けた貿易戦争が、議会の勢力図に傷跡を残した格好となった。写真は投票したことを示すステッカー。アイオワ州で6日撮影(2018年 ロイター/Scott Morgan)

共和党候補は、好調な国内経済という追い風を受けたが、ペンシルベニア州など、トランプ氏が打ち出した輸入関税や中国などの報復関税に苦しむ選挙区では、苦戦を強いられた。

確かに、ペンシルベニア州でも、鉄鋼産業が盛んな地域では、トランプ氏の輸入関税が支持されている。だが、報復関税やコスト上昇に苦しむ農家や製造業者が多い同州第7選挙区では、民主党の下院議員候補が共和党候補を打ち負かした。

アイオワ州は、中国などが発動した米農産品に対する関税で特に打撃を受けている。同州第3選挙区では、共和党の下院候補がトランプ氏の輸入関税を批判。地元紙にも寄稿して関税の悪影響を訴えたが、結局、民主党候補に敗れた。

オクラホマ州でも、トランプ氏の輸入関税を批判した共和党下院議員候補が、民主党候補に予想外の敗北を喫した。この共和党候補は、選挙区内にあるアンハイザー・ブッシュ・メタル・コンテナ社の工場を訪れ、貿易戦争に対する懸念払拭に努めた。同工場はアルミの輸入関税を懸念しており、民主党候補は、関税発動を阻止できなった共和党候補を批判していた。

貿易戦争で打撃を受けている他の地域では、不法移民の取り締まりを掲げるトランプ氏の人気が根強い。ミズーリ州バトラー郡にあるミッド・コンチネント・ネール社の工場では500人を雇用していたが、鉄鋼輸入関税の発動後、レイオフや自然減で約200人が工場を去った。だが、同郡では2016年の大統領選でトランプ氏が圧勝しており、今回の中間選挙でも、共和党の上院候補が現職の民主党候補を破った。民主党候補はトランプ政権の貿易戦争を声高に批判していた。

単純明快な構図を描くことはできないが、一部の選挙結果は、トランプ氏の輸入関税が、身内の共和党候補の足かせとなったことを示している。多くの共和党候補は、トランプ氏の保護主義に歯止めをかけると訴えたが、実績を示すことはできなかった。今回の中間選挙は、日ごろ自由貿易を標榜してきた共和党に「原点を忘れるな」という警鐘を鳴らした選挙だったといえる。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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